【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT0130
利用課題名 / Title
フッ酸を使った基板のウエットエッチングについて
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
エリプソメトリ/ Ellipsometry,先端半導体(超高集積回路)/ Advanced Semiconductor (Very Large Scale Integration)
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
望田 憲嗣
所属名 / Affiliation
株式会社ダイセル
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
半導体製造において、窒化ケイ素(Si3N4)と酸化ケイ素(SiO2)は最も一般的に使用される誘電体材料である。これらは、ガスパッシベーション、絶縁、CMP(化学的機械研磨)用ストッパーなど、さまざまな用途で使用されている。Si3N4はSiO2よりもエッチング耐性がかなり高いものの、SiO2のエッチングプロセスの影響を受けてしまう。このため、これら2つの材料を組み込んだデバイスの製造においては、被加工膜のエッチング量を加味して製造プロセスを構築する必要がある。フッ酸(HF)、バッファードフッ酸(BHF)、リン酸(H3PO4)などの一般的なエッチング液に対するこれらの材料のエッチング選択性は、製造時にかなり懸念される課題であった。例えば、Si3N4とSiO2を積層した3次元NANDゲートのリセス加工では、アイソレーション層であるSiO2の損失を抑えるために、H3PO4エッチングの段階でSiO2に対するSi3N4の高いエッチング選択性が要求される。そのため、容易にスケールアップでき、半導体製造プロセスに適用できる新しい選択的エッチングプロセスの開発に大きな関心が持たれている。
実験 / Experimental
1. およそ2cm x 2cmにカットしたSiO2膜or Si3N4膜付き基板を調製する。2. SiO2膜 or Si3N4の膜厚を分光エリプソメーター(UT-303)にて評価する。3. 上記SiO2膜or Si3N4膜付き基板を所定濃度の水溶性樹脂水溶液に10秒間浸漬する4. 上記基板をBHF110に5分間浸漬する。5. エッチング後の膜厚を分光エリプソメータにて測定する。6. エッチング後の表面粗さを走査型プローブ顕微鏡にて評価した。 上記3,4はドラフトチャンバーにて実施する。
結果と考察 / Results and Discussion
熱酸化膜(Th-SiO2)付き基板あるいは窒化膜(LPCVD法-Si3N4)付き基板を各種水溶性樹脂で処理し、その後BHF110でエッチングした際のエッチングレートを評価した。熱酸化膜では、そのエッチングレートは未処理の基板、水溶性樹脂で処理した基板とも同程度であった。一方、窒化膜においては、水溶性樹脂で処理した場合にBHFによるエッチングおよび表面粗さを抑制できることが分かった。水溶液の濃度、長期保存、などがエッチング抑制に及ぼす効果を評価中である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
表1
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件