利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0090

利用課題名 / Title

QOLの向上を目指すバイオマテリアルの構造解析

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/ Electronic microscope,DDSマテリアル/ DDS material,高機能ハイドロゲル/ Highly functional hydrogel


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

朝山 章一郎

所属名 / Affiliation

東京都立大学 大学院都市環境科学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

渡邉捷太、清水 莉乃

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

寺西亮佑

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-011:有機材料ハイコントラスト透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

新規合成分子(Chol-Lacto)の形態を透過型電子顕微鏡(TEM)観察により明らかにすることを試みた。更に,新規合成分子(Chol-Lacto)の会合体(ベシクル)にZn2+を内包し、染色剤なしでの観察を試みた。

実験 / Experimental

Chol-Lacto、および、コントロールのChol-Mal水溶液を調整後,親水化処理したグリッド上にそれら水溶液を滴下し、酢酸ウラニル水溶液と混合して余分な水分をふき取った。その後、JEM-1400を用いてTEM観察した。Chol-LacroおよびChol-Mal水溶液とZnCl2溶液を混合後、超音波処理を施し、透析によってフリーなZn2+を除去することでZn2+内包サンプルを得た。各サンプルを親水化処理したグリッド上に滴下し、染色剤は用いずにJEM-1400を用いてTEM観察した。

結果と考察 / Results and Discussion

Chol-Lacto、Chol-MalはDLSと一致する粒子径の球状構造が観察され(図1&2)、ベシクル構造を有していることが示唆された。
Zn2+混合サンプルでは,コントロールのZnCl2(図3)に比べて濃く局在した像が得られた(図4)ことから、ベシクルへZn2+が内包されたことが示唆された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. Chol-Lacto水溶液



図2. Chol-Mal水溶液



図3. ZnCl2のみ(染色剤なし)



図4. Zn2+/Chol-Lacto複合体(染色剤なし)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

TEM観察に当たって技術支援を担当して頂いた東京大学 寺西亮佑様,また,サンプル調整に関するアドバイスを頂いた同木村鮎美様に御礼申し上げます.本研究利用料金は、科学研究費基盤研究(B) 21H03820、②科学研究費挑戦的研究(萌芽) 21K19921から支出させて頂き、御礼申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Ryoto Kon, Synthesis of guanidinium‐dendrimer‐type pDNA carriers for gene delivery into floating blood cells, Polymers for Advanced Technologies, 34, 3289-3295(2023).
    DOI: DOI:10.1002/pat.6136
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 渡邉捷太,朝山章一郎,コレステロール末端修飾PEGベシクルの構造解析およびアミロイドβ凝集抑制促進,第52回医用高分子シンポジウム(産業技術総合研究所), 講演要旨集, pp.21-22 (2023年7月)
  2. 中西桃子,高橋葉子,根岸洋一,朝山章一郎,チミン末端修飾PEG/pDNAノニオンコンプレックスによるマウス骨格筋内pDNA送達,第39回日本DDS学会学術集会(幕張メッセ委国際会議場),プログラム予稿集, p.153 (2023年7月)
  3. 渡邉捷太,朝山章一郎,コレステロール末端修飾PEGベシクルの構造解析および凝集アミロイドβの可溶化,第39回日本DDS学会学術集会(幕張メッセ委国際会議場),プログラム予稿集, p.165 (2023年7月)
  4. 朝山章一郎,木村理工,高橋葉子,根岸洋一,骨格筋再生を目指したアニーリング処理pDNA/Zn2+/高分子キャリア複合体形成,第72回高分子討論会(香川大学),Polymer Preprints, Japan, Vol. 72, No.2,1Q16 (2023年9月) (依頼発表)
  5. 中西桃子,高橋葉子,根岸洋一,朝山章一郎,チミン末端修飾PEG/pDNAノニオンコンプレックスによるin vivo遺伝子発現評価,第45回日本バイオマテリアル学会大会(神戸国際会議場),予稿集,p.331 (2023年11月)
  6. 渡邉捷太,朝山章一郎,AD根治を目指したChol-U-Pr-mPEGベシクルへのインスリンの内包及びAβ可溶化の検証,第42回日本認知症学会学術集会(奈良県コンベンションセンター),プログラム・抄録集,p.164 (2023年11月)
  7. 朝山章一郎,「ベシクル及びその薬物送達のための使用(特願2022-076777)」及び「過酸化水素分解用複合材料及びその製造方法(特願2023-076250)」,nano tech 2024(東京ビッグサイト),5S-09 (2024年2月) (推薦展示)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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