利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.16】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0030

利用課題名 / Title

Ge系薄膜のレーザーアニールによる結晶成長に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

薄膜、半導体微細構造、レーザー加工,電子顕微鏡/ Electronic microscope


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

SAPUTRO Rahmat Hadi

所属名 / Affiliation

物質・材料研究機構

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-103:高分解能走査型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

GeはSiと同じIV族の良好な電子デバイス材料でありながら直接遷移ギャップと間接遷移ギャップの差が0.14 eVと小さいため疑似的な直接遷移型の実現が期待できる。本研究では、我々の有する高速CWレーザーアニール(CWLA)法 を用いることで高い伸張ひずみを有する高n型Ge系薄膜の結晶化を目的としている。

実験 / Experimental

石英基板上にSbをドーピングしたGe系膜を100 nm堆積した。また、SiO2 (1 μm)/SiNx (50 nm)キャップ膜を堆積した。ここでのSiNx膜はGe膜の前後に堆積し、Ge膜を挟む構造を作製した。その後、試料上で波長532 nmのレーザーを高速に走査することでGe膜を急速に熱処理し、薄膜の結晶化を誘起した。

結果と考察 / Results and Discussion

その結果、CWLA前後のGe系薄膜の結晶性をEBSD法により評価したところ、CWLA後にGe系膜の結晶粒径が大幅に増大することが分かった。CWLA前のas-depo試料は<200 nm程度の小さい結晶粒径に対して、CWLA後の試料は4 µm程度の大きな結晶粒径を持つポリ結晶薄膜が得られた。また、この結晶粒径の増大はレーザーエネルギーによって依存することが分かった。これは、レーザーの熱エネルギーで溶かしたGe薄膜が液相成長によって再結晶化したと考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


EBSDによるCWLA試料の結晶方位マッピング


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究はJSPS科研費(JP20K14796、JP23K13370)によってサポートを受けている。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. ラハマト ハディ サプトロ, 松村 亮, 深田 直樹、”高速CWLA法による高伸張歪・高n型Ge薄膜の作製と評価”、電子デバイス界面テクノロジー研究会 –材料・プロセス・デバイス特性の物理(第28回研究会)–プロシーディング集. 2023, pp.201-203.
  2. R. H. Saputro, R. Matsumura, T. Maeda, N. Fukata, ”Optical properties of highly strained n-Ge films grown by CW laser annealing”, The 70th JSAP Spring Meeting, 16a-D511-3, Mar. 2023.
  3. R. H. Saputro, R. Matsumura, T. Maeda, N. Fukata, "Crystallization of n-type Si0.1Ge0.9 thin films by high-speed CW laser annealing", The 84th JSAP Autumn Meeting, 23a-A602-4, Sep. 2023.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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