利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0022

利用課題名 / Title

薬剤開発を目指した自己集合タンパク質の構造観察

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

タンパク質、カプシド、医薬品開発,電子顕微鏡/ Electronic microscope


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

柏 勇希

所属名 / Affiliation

東京大学 大学院理学系研究科化学専攻

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

金山大輝

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-011:有機材料ハイコントラスト透過型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

タンパク質が自己集合して殻状の構造になったものをカプシドと呼ぶ。カプシドは表面修飾が容易であることや、内部空間に様々な化合物をパッケージングできるユニークさから、医薬品開発のモダリティとして注目されている。本研究課題では標的となる受容体のアゴニストや、デリバリービークルとしての新規カプシドタンパク質を開発することを目指す。JEM1400(UT-011)を用いてカプシド構造の形成を可視化した。

実験 / Experimental

浸水処理をした銅版上に自己集合タンパク質を添加し、JEM1400(UT-011)を用いて形状、大きさを解析した。

結果と考察 / Results and Discussion

直交進化したタンパク質について30 nm程度のカプシド様構造体のサイズや形を鮮明に観察できた。また、カプシド様構造体表面に20kDa程度のタンパク質を修飾する反応を行い、電子顕微鏡にて観察したところ、カプシド様構造体表面に凹凸が確認され、タンパク質が設計通りに表面修飾できていることが示唆された。また他種のタンパク質についても表面修飾を行い、天然のタンパク質と同様カプシド様構造体をとることを確認した。詳細な構造把握には別途解析が必要であるが、おおまかな構造把握には電子顕微鏡観察が適切であると結論付けた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

日頃より機器の使用、取り扱いにアドバイスを頂いている東京大学大学院工学系研究科付属総合研究機構 先端ナノ計測ハブ拠点技術職員の寺西亮佑さんにこの場を借りて感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 柏勇希、酒井克也、松本邦夫、寺坂尚紘、相川春夫、菅裕明, "自己集合タンパク質に立脚した受容体チロシンキナーゼ人工活性化剤の開発" 日本ケミカルバイオロジー学会第17回年会(大阪)、2023年5月29日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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