利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.15】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT0013

利用課題名 / Title

セラミックスの焼結および力学特性についての研究

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/ Electronic microscope,セラミックスデバイス/ Ceramic device,分離・精製技術/ Separation/purification technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

増田 紘士

所属名 / Affiliation

東京大学 大学院工学系研究科マテリアル工学専攻

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

青木 勇太,オン フェイ シェン,今西 創生,YANG Ying,四阿 道子,大城 快之,Kamarul Aiman Shariffuddin

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

福川 昌宏

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-102:高分解能走査型分析電子顕微鏡
UT-103:高分解能走査型電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

セラミックス材料は,硬度・耐熱性・耐食性に優れるものの,塑性変形を生じづらい脆性的な性質および高温・長時間を要する焼結プロセスに問題を抱えている。我々のグループは、これらの問題を解消するため、酸化物セラミックスの微小力学特性、高温塑性流動、通電支援焼結技術の研究を行っており、その中でセラミックスの微細組織評価が必要不可欠である。そこで本課題では、セラミックスの微細組織をマルチスケールで評価するための電子顕微鏡観察を目的として実施された。

実験 / Experimental

本課題では、様々な熱および変形履歴を経た酸化物セラミックス試料に対して、SEM-EBSD (JSM-7000F) を利用した結晶方位マッピング、SEM-EDS (JSM-7800F) を利用した濃度マッピングを行った。

結果と考察 / Results and Discussion

セラミックスの力学特性および焼結特性について下記の重要な知見を得ることができた:[1] SEM-EBSD (JSM-7000F) によって、強電界処理を施す前後の多結晶TiO2に対して実施したナノインデンテーション試験の測定方位を分解することで、弾塑性特性の方位依存性および速度依存性を明らかにするとともに、強電界処理による擬弾性効果の増強を検証することに成功した (Masuda et al. Under review)、[2] SEM-EBSD (JSM-7000F) によって、強電界下で引張変形させたZrO2の微細組織を観察することで、変形中の粒成長挙動に対する電場の効果を明らかにすることに成功した (Imanishi et al. In preparation)、[3] SEM-EBSD (JSM-7000F)およびSEM-EDS (JSM-7800F)を組み合わせることで、強電界下で接合された多結晶Y2O3/Er2O3対における複雑な接合挙動、粒成長挙動、相互拡散挙動を明らかにすることに成功した (Yang et al. In preparation)。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

福川昌宏様には、初心者への装置利用講習から、日常的な実験サポートまで手広く支援いただきました。深く感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 今西 創生, 増田 紘士, 吉田 英弘. "交流電場下における3Y-TZPセラミックスの高温引張延性 " 粉体粉末冶金協会2023年度春季大会(第131回講演大会)(東京), 2023年6月6日
  2. 増田 紘士, 徳永 智春, 山本 剛久, 吉田 英弘. "交流フラッシュ処理を施したルチル型TiO2における弾性軟化 " 日本金属学会2023年秋期 (第173回) 講演大会(富山), 2023年9月22日
  3. Ying Yang, Ayano Nakamoto, Kohta Numbu, Yuta Aoki, Hiroshi Masuda, Hidehiro Yoshida. "Determination of diffusion coefficient of cations in Y2O3 under flash events" International Conference on Powder and Powder Metallurgy, 2023(京都), 2023年10月17日
  4. Yuta Aoki, Hiroshi Masuda, Hidehiro Yoshida. "Microstructure and deformability of Al2O3-based eutectic composites produced by the electric field-assisted process" MRM2023/IUMRS-ICA2023(京都), 2023年12月12日
  5. Hiroshi Masuda, Tomoharu Tokunaga, Takahisa Yamamoto, Hidehiro Yoshida. "Rate-dependent nanoindentation responses of AC-flash-processed TiO2" MRM2023/IUMRS-ICA2023(京都), 2023年12月12日
  6. Itsuki Imanishi, Hiroshi Masuda, Hidehiro Yoshida. "High Temperature Tensile Ductility of 3Y-TZP under an AC Electric Field" MRM2023/IUMRS-ICA2023(京都), 2023年12月13日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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