【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23NU0229
利用課題名 / Title
高純度同位体シリコンエピ基板上の量子デバイス作製
利用した実施機関 / Support Institute
名古屋大学 / Nagoya Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,ALD,CVD,リソグラフィ/ Lithography,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,電子顕微鏡/ Electronic microscope,走査プローブ顕微鏡/ Scanning probe microscope,イオンミリング/ Ion milling,集束イオンビーム/ Focused ion beam,量子コンピューター/ Quantum computer,スピン制御/ Spin control,スピントロニクス/ Spintronics,量子効果/ Quantum effect,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control,太陽電池/ Solar cell,熱電材料/ Thermoelectric material
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
宮本 聡
所属名 / Affiliation
名古屋大学大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NU-201:イオン注入装置
NU-226:RIEエッチング装置
NU-230:段差計
NU-231:マスクレス露光装置
NU-232:原子層堆積装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
近年、同位体純度を99.92%まで精製したシリコン(Si)-28エピ基板上では、単一量子ビットに対する量子情報保持時間が桁違いに延伸されることが実証され、大規模量子計算を実現するための理想的なプラットフォームとして注目されている。この同位体制御Si-28エピ基板の構造最適化及び高品質化のためには、ホールバー構造や微細ゲート構造を安定して作製し、デバイス特性評価による迅速なフィードバック開発が重要である。本年度は、汎用的なゲート電極とオーミック電極からなる量子デバイス構造をSi同位体薄膜に大規模実装するため、名古屋大学の設備であるイオン注入装置を用いて、良質なオーミック電極の形成プロセスについて基本検討を行ったので報告する。
実験 / Experimental
【利用した主な装置】 RIEエッチング装置(サムコ社製RIE-10NR)、段差計(アルバック社製Dektak150)、マスクレス露光装置(ナノシステムソリューションズ社製 DL-1000)、原子層堆積装置(サムコ社製AD-100LE)、UVオゾン装置(サムコ社製 UV-1)、プラズマリアクタ(ヤマト社製 PR500)【実験方法】 原子層堆積装置(ALD)により厚さ30 nm のAl2O3絶縁層を成膜した高抵抗Si基板に対して、マスクレス露光装置で線幅50 um、異なる細線長さを持つ電極パターンを描画し、イオン注入装置でPF3ガスを原料として31Pイオンを打ち込んだ。この際、チャネリングを阻止するために試料を7度だけ傾けてセットし、加速電圧を35 keV、注入量を4.4×1016 cm-2とした。その後、高速熱処理装置(研究室保有)を用い、アニール温度1000 oCでドーパント活性化処理を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
細線型パターンのオーミック特性について、細線長依存性(225-2625 um)とアニール時間依存性(30-300 sec)を検証した結果、300 sec程度の長時間アニールによりコンタクト抵抗~10.2 kW、抵抗率~4.6×10-3 kOhm/mmという、歩留まりが良い低抵抗なオーミック電極を形成できることが分かった。このオーミック電極条件を基に、昨年度までに開発した重なりゲート配線構造と組み合わせ、Si同位体薄膜における不純物欠陥の広範囲且つ高速評価に繋げる予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・本課題は、坂下 満男 助教(名古屋大学)、中河西 翔 特任助教(名古屋大学)、齋藤 清範 技術職員(名古屋大学)に技術支援を頂きました。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件