利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.03】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NU0224

利用課題名 / Title

薄膜を用いたナノ・マイクロパターンの作製

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

エレクトロデバイス/ Electronic device,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,スパッタリング/ Sputtering


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

永島 壮

所属名 / Affiliation

名古屋大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-205:3元マグネトロンスパッタ装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

軟質基板に密着した硬質薄膜に面内圧縮応力が作用すると,表面不安定が生じ,面外変形に起因する凹凸パターンが膜表面に形成する。凹凸パターンの幾何形状や寸法は,膜と基板の弾性特性や応力状態に応じて多様に変化するため,機能表面のボトムアップ設計や器官パターンの形成機構解明に結びつく現象として注目されている。本研究は,チタン薄膜とエラストマー基板から成る二層構造体を作製し,表面不安定現象を誘起して凹凸パターンを形成することを目的とする。本課題では,ARIM名古屋大学の装置を利用し,凹凸パターンの作製・評価を実施した。

実験 / Experimental

私製応力負荷装置に取り付けたエラストマー基板の表面にチタンを成膜した。このとき,成膜時間により膜厚を制御した。作製した二層構造体の圧縮状態を変化させ,その表面形状の変化を顕微鏡により計測した。

結果と考察 / Results and Discussion

結果の一例として,厚さ約13 nmのチタン薄膜を用いて作製した二層構造体の表面をFig. 1に示す。薄膜に面内圧縮ひずみ50%を付与したとき,ストライプ状に配列したリンクルが形成し,その頂点間距離は約3 µm,高さは約2 µmであった。この結果は,薄膜と基板が密着し,表面不安定現象に起因した凹凸パターンが自律形成することを示している。今後は,パターンの発生・発達に及ぼす膜厚および面内圧縮ひずみの影響を評価する予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Optical microscope image of wrinkles in a titanium film on an elastomer substrate.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究は,JSPS科研費JP22K18753の助成を受けて実施されました。装置利用に際してご指導いただきました名古屋大学未来材料・システム研究所高度計測技術実践センターの本田杏奈様に感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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