利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.30】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23HK0153

利用課題名 / Title

SPR計測用金スパッタガラス基板の製作

利用した実施機関 / Support Institute

北海道大学 / Hokkaido Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,スパッタリング/ Sputtering,ナノシート/ Nanosheet


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

田部 豊

所属名 / Affiliation

北海道大学 工学研究院

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

齋藤 秀人

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

松尾保孝

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

HK-611:多元スパッタ装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

固体高分子形燃料電池(PEFC)の高出力化のためには,反応が生じる触媒層内の輸送現象を明らかにすることが重要な課題の一つである.その中で,反応面を覆う厚さ数nm の高分子薄膜はプロトンを輸送する働きを担う一方,酸素輸送の妨げにもなっており,高分子薄膜内の物質輸送現象を明らかにすることが不可欠である.しかしその詳細については未だ十分に解明されていない.そこで本研究では,ナノスケールの厚み領域の観察が可能な表面プラズモン共鳴イメージング(SPR)を用い,輸送現象に寄与する高分子薄膜の特性を明らかにするため,SPRの励起が可能な金蒸着ガラス基板を作製し,高分子薄膜のSPR計測を試みた.

実験 / Experimental

本研究では,ホウケイ酸製のガラス基板(厚み 0.13~0.17mm, 屈折率 1.470)およびBK7製のガラス基板(厚み1.0mm, 屈折率 1.517)を用いて金蒸着を行った.前者のガラス基板は市販品を用いたため,外寸は24mmの正方形で,後者のガラス基板はダイアモンドペンを用いて約25mm角に切断した.金蒸着の前準備として,微細な埃や付着物を除去するため,ビーカーに基板を入れアセトン(15 分),超純水(15 分)の順で超音波洗浄を行い,最後に再び超純水ですすいだ.洗浄後はエアガンで基板に付着した水滴を除去し乾燥させた.基板の乾燥後,多元スパッタ装置(QAM-4-STS)を使用して金50nm を基板に蒸着させた.なお,金を蒸着する前に密着性の向上を目的としてチタン2.5nm 蒸着した.金蒸着したガラス基板上にはスピンコートによって高分子薄膜を形成し,SPR計測を試みた.

結果と考察 / Results and Discussion

高分子薄膜を形成した金蒸着ガラス基板に対してレーザー光を照射し,入射角度を変えたところ,SPR強度が変化する様子を捉えることに成功した.本研究で作製した金蒸着ガラス基板を用いれば,高分子薄膜に対するSPR特性を計測することが可能であると考えられる.またカメラ画像から得られたSPR強度分布からは,ガラス基板上に金が均質に蒸着され,さらにスピンコートによって高分子薄膜も概ね一様に形成されたと推測される.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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