【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.14】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23BA0006
利用課題名 / Title
光電子分光装置(XPS)を利用したフッ素系樹脂の表面分析
利用した実施機関 / Support Institute
筑波大学 / Tsukuba Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
電子分光/ Electron spectroscopy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
黒崎 健児
所属名 / Affiliation
株式会社潤工社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
フッ素系樹脂フィルムの接着性改善を目的としてプラズマ処理を施すことは広く行われているが、処理後の表面状態が経時変化してしまう場合がある。本研究では、プラズマ処理後のサンプルの保存状態によって変化の違いがどの程度あるのかをXPSの分析により比較した。
実験 / Experimental
試料は厚さ50μmのPTFEフィルムを用いた。プラズマ処理は自作の大気圧プラズマ処理装置により、プロセスガスとしてヘリウムとアルゴンを主成分とする混合ガスを用いた。処理後の保管条件を(1)室内で日光の差し込む窓際に開放保存した場合と(2)ガスバリア性のある袋にアルゴンガスと共に封入して密封して遮光保存した場合に分け、それぞれ4週間後と12週間後の表面元素をXPSにより分析して比較した。
結果と考察 / Results and Discussion
結果を表1に示す。未処理のPTFEはFとCのみが検出される。プラズマ処理後は表面に水酸基、カルボニル基、カルボキシル基等が生成されるため、初期状態ではOが7 %程度現われている。開放保存した場合、Oが15 %程度にまで増加することが判明した。空気中の酸素と紫外線により酸化が促進され、Oの量が増えたのではないかと考えられる。遮光密封保存した場合には、Oは8 %程度に留まっており、処理直後に近い表面状態を維持していると思われる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
表1 XPSによる元素分析結果
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件