利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.10】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23NM0159

利用課題名 / Title

NALCNの相互作用因子探索によるレム睡眠制御の分子機構の解明

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

質量分析


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

北園 智弘

所属名 / Affiliation

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

山元ひかり

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

服部晋也

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-002:LC-MS(Q-Exactive Plus)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

NALCNは電位非依存性非選択的陽イオンチャネルで概日リズム形成や神経発達、呼吸調節、運動機能等に関与する。遺伝子変異によってNALCNの1アミノ酸に置換が生じたDreamless変異マウスではレム睡眠の短縮が生じることが我々のグループにより報告されている。しかし、詳細なNALCNチャネル複合体構成要素、レム睡眠制御におけるチャネル開閉機構や細胞内でのNALCN活性調節の分子機序は未だ不明である。本研究では、レム睡眠異常の原因遺伝子Nalcnにコードされる陽イオンチャネルの未知のタンパク質間相互作用因子をプロテオミクス手法をもって網羅的に探索し、レム睡眠を含めたNALCNが関与する既知の生理学的現象における詳細な分子制御機構を明らかにすることを目的とする。

実験 / Experimental

前項で示した研究目的を達成するために、LC-MS/MSを使用し、NALCNチャネル複合体の未知のタンパク質間相互作用因子を探索する。相互作用因子探索のアプローチとして、エピトープタグであるHA-tagを含むMAC-tagを使用する。NALCNと既知のNALCNチャネル複合体構成要素であるUNC80、NALF- 1それぞれにMAC-tagを融合したノックインマウスを作製した。これら3系統のMAC-tag融合マウスの脳から、HA-tagを用いて、タンパク質を精製し質量分析(AP-MS)を行うことで、NALCN, UNC80, NALF-1それぞれに直接結合するタンパク質を捉える。

結果と考察 / Results and Discussion

 今回の測定ではほぼ何のタンパク質も検出することができなかった。その原因としていくつかの理由が考えられるが、まず要因として考えられるのが、タンパク質抽出に用いたElution bufferの組成が悪影響を及ぼした可能性である。今回の実験で用いたElution bufferにはSDSとグリセロールが高濃度で含まれていたが、そのためにサンプルの前処理の段階でサンプル液がゲル状に凝固する事態が発生した。これを解決するために、本実験では界面活性剤用のカラム等を利用したが、この際に多くのタンパク質をロスした可能性がある。ただ、一方で今回の実験に用いたタンパク質抽出液について、そもそもどの程度のタンパク質が含まれているのかの検証を行っていないため、本当に今回用いたサンプルにはタンパク質がほとんど含まれていなかった可能性も否定できない。この可能性を検証するため、タンパク質抽出液を用いたCBB染色や銀染色などの解析が求められると考える。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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