【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.05】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT1201
利用課題名 / Title
クリーンルーム内プロセス汚染調査(H-1)
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
全反射蛍光分析、クリーンルームCR内装置汚染、コンタミネーション、高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
太田 悦子
所属名 / Affiliation
東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
北海道大学電子科学研究所附属グリーンナノテクノロジー研究センター 松尾保孝教授
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
三田吉郎
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術代行/Technology Substitution
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-862:全反射蛍光X線分析装置TXRF-3760
HK-619:ICP高密度プラズマエッチング装置(塩素)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
[目的]北海道大学電子科学研究所附属グリーンナノテクノロジー研究センター所有の塩素系エッチング装置(HK-619)について、装置クリーニング前後のメタル残留状況確認をTXRF測定(UT-862)により明確にする。
[依頼背景]
ARIM事業に参画している機関が保有する塩素系エッチャーは数が多くないため、学外からCl2でメタルエッチングの依頼がある。一方、メタルのコンタミはエッチングに影響がでやすい。クリーニングプロセスを長めに行っているが、明確にプロセスに影響が出ていないか、メタルの残留がどれぐらいかの根拠データがない。クリーニング後のウエハ上に付着するメタル分析にTXRF装置を利用し今後のクリーニングの方針を定めたい。
実験 / Experimental
[クリーニング対象装置]高密度プラズマエッチング装置(samco:RIE-101iHs/HK-619)
[汚染解析利用装置]全反射蛍光X線分析装置(Rigaku:TXRF3760/UT-862)
[実施内容]
1:クリーニング観察用4インチSiウエハの準備
購入した4インチベアSiウエハについてそれぞれの使用前にTXRF測定を実施。空輸往復用1枚、東大CR内保管用1枚も同時測定し、全てのウエハを1枚づつウエハケースに保管および真空パックしたのちに、北海道大学の使用分を、空輸にて発送した。
2:北海道大学電子科学研究所附属グリーンナノテクノロジー研究センターにて、以下のプロセス条件にて実施した。
①ウエハNo.W3-H1 :「レシピ条件(標準クリーニング100番)・時間10min・ガスO2 50sccm・ICP 300W Bias 0W 圧力3.0Pa」。②ウエハNo.W3-H2 : ①実施後に 「レシピ条件(標準クリーニング100番)・時間10min・O2 ガス50sccm・ICP 300W Bias 0W 圧力3.0Pa」。③ウエハNo.W3-H3 : ②実施後に、チャンバー開放および物理的なクリーニング(拭き取りなど)→ 3日間真空引き → ダミーウエハをセットし30minの標準クリーニング → 「レシピ条件(標準クリーニング100番)・時間10min・O2ガス 50sccm・ICP 300W Bias 0W 圧力3.0Pa。④ウエハNo.W1-P1_HU :真空パックの状態のまま北大往復。⑤ウエハNo.W5-P2_UT :真空パックの状態のまま 東大武田先端知SCR内保管3:使用済みウエハ等の返送および東京大学でのTXRF測定と報告書の作成発送時と同じく、各ウエハを1枚づつウエハケースに保管および真空パックしたのちに、東京大学へ空輸にて返送。その後、東京大学CR保管分も含めTXRF測定。
結果と考察 / Results and Discussion
[結果]TXRFによる解析条件は以下とした
4インチSiウエハ全面(エッジ測定含む)85点を図1に示す。設定ND(Not Detected)レベルは、表1に示す。NDレベルは、検出限界を示す。検出限界は装置の設定条件に依存する。クリーニング結果について、測定前後のウエハ全5枚のTXRF測定結果についてまとめた結果は図2である。各実験条件の詳細は、実験①ウエハNo.2W3-H1の結果は図3および表3 , 実験②ウエハNo.2W3-H2の結果は図4および表4 、ウエハNo.2W4-H3の結果は図5および表5 である。
[結論]今回の結果は、物理的なクリーニング実施後のプロセスクリーニングが不十分であった可能性を示唆していた。この結果を踏まえ、クリーニング工程を再検討し次年度に再度TXRF解析を実施する予定である。
また、今回の検証により、真空パックしたウエハケースを利用することで、ウエハの配送(空輸を含む)によるコンタミは発生しないことが確認された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 TXRF測定ポイント
表1 TXRF設定NDレベル
表2 TXRF測定条件
図2 全ウエハTXRF解析結果
図3 ウエハW2-H1TXRF結果(マップ)
表3 ウエハW2-H1TXRF結果(詳細)
図4 ウエハW3-H2 TXRF結果(マップ)
表4 ウエハW3-H2TXRF結果(詳細)
図5 ウエハW4-H3 TXRF結果(マップ)
表5 ウエハW4-H3TXRF結果(詳細)
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件