利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT1148

利用課題名 / Title

4inchガラス基板を用いたファイバーブラッググレーティング露光用位相シフト透過型回折格子の作製

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

光学材料・素子,石英・ガラス系材料,蒸着(抵抗加熱、電子線),電子線描画(EB),プラズマエッチング,光導波路/ Optical waveguide,光デバイス/ Optical Device,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,リソグラフィ/ Lithography,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

青木 隆朗

所属名 / Affiliation

早稲田大学 先進理工学部 応用物理学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

島田 大地,川田 敦也,田中 智文,堀川 政太郎

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

藤原 誠,水島 彩子,井上 友里恵

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-506:枚葉式ZEP520自動現像装置
UT-509:枚葉式自動リフトオフ装置
UT-608:汎用NLDエッチング装置
UT-700:4インチ高真空EB蒸着装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

光ファイバーのコアやクラッドに誘起された周期的な屈折率変化構造をファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating; FBG)と呼ぶ。ファイバーを伝搬する光はFBGの屈折率境界面で反射し、FBGの格子定数によって決まる特定の波長の光のみが反射光となる。そのため、FBGを2つ作製したFBG共振器では光を閉じ込めることが可能であり、原子実験やファイバーレーザーへの応用を目指している。ファイバーにDUVレーザーやフェムト秒レーザーを照射することでFBGの作製が可能である。透過型回折格子にレーザーを入射させると、回折光の干渉縞ができる。この干渉縞をファイバーに露光することで周期的な屈折率変化構造を作製することができる。合成石英基板に微細な凹凸構造を施したものを透過型回折格子として使用しており、その回折格子を東京大学武田先端知ビルクリーンルームの設備を使用して作製した。

実験 / Experimental

まず、4inchの合成石英基板にレジストZEP520A-7を塗布し、電子線描画装置(F7000S-VDO2、UT-503)を用いて描画する。その後、自動現像装置(ADE-3000S、UT-506)を用いて現像を行い、感光されたレジストを除去する。次に高真空蒸着装置(NSP Ⅱ、UT-700)を用いてCrを蒸着し、自動リフトオフ装置(LOA34-8-5-09、UT-509)を用いてリフトオフを行うことで、Crのパターンに転写する。Crのパターンが形成された基板をNLDエッチング装置(NLD-5700Si、UT-608)を用いてエッチングする。その後、ドラフトチャンバー(UT-800)内でCrエッチング液Cr-201を用いてCrを除去することで合成石英基板上に凹凸のパターンが形成される。最後にブレードダイサー(DAD3650、UT-906)を用いて基板を扱いやすい大きさにカットする。回折格子の設計値(格子定数、凸部分の幅、凹部分の幅、パターンの全長)、エッチング時間(パターンの高さ)の異なる回折格子を5つ作製した。

結果と考察 / Results and Discussion

図1に作製した全長90mmの回折格子の写真を示す。2024年2月時点では、作製した回折格子の回折効率や格子定数の測定は行っていない。今後、回折格子の回折効率の測定や作製した回折格子を用いたFBGの作製を行う。十分な回折効率が得られていない場合や、回折格子の格子定数が所望の値ではない場合は設計値やエッチング時間を調整することで修正することが必要となる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 作製した全長90mmの透過型回折格子の様子


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

藤原誠様、水島彩子様、井上友里恵様には装置の取り扱いをご教示いただきました。この場をお借りして心より感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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