利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT5032

利用課題名 / Title

土壌鉱物とリン酸イオンの相互作用

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies

キーワード / Keywords

スピン制御/ Spin control,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance,資源循環技術/ Resource circulation technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

森本 和也

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所 地圏資源環境研究部門

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

高橋裕太郎

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

服部峰之,大沼恵美子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-505:固体NMR装置 (SSNMR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

農地土壌や土壌中の代表的な鉱物(水酸化鉄、水酸化アルミニウム)と栄養塩であるリン酸イオンの相互作用(存在状態、吸着形態の違い)と経時変化について機器分析を駆使して理解し、リン酸の移行過程の評価や効率的な施肥の手法などについて考察する。

実験 / Experimental

神奈川県川崎市で採取した非アロフェン質表層腐植質黒ボク土を用いて試料調製した。100 mg-P/Lに調整したpH 6のリン溶液を液固比100で添加し、1~192時間振とうさせた。振とう後の懸濁液を遠心分離によって固液分離し、残渣は凍結乾燥してリン吸着土壌として回収した。純水とpH3の硫酸酸性溶液を用いて抽出試験を行い、各リン吸着土壌に含まれるリンを形態別に水抽出性、弱酸可溶性、非抽出性に分画した。抽出液中のリン量はICP-OESで定量した。振とう1時間および192時間後の土壌試料について、相当量の磁鉄鉱が含まれたことから磁力選別で磁鉄鉱を除去した後、NMR分析に供した。抽出試験とNMR分析によって、土壌に吸着したリン形態の変化を評価した。

結果と考察 / Results and Discussion

抽出試験の結果から、振とう1時間から192時間にかけて抽出可能なリン形態の増加がみられた。特に弱酸可溶性リンの増加は、リン酸カルシウムの蓄積に起因すると考えられた。 NMR分析の結果、振とう1時間では1成分のリン形態に起因するブロードなピークが得られたが、192時間ではブロードなピークに加えシャープなピークが確認された。それぞれブロードなピークは、土壌鉱物に吸着したリン酸イオンに帰属されるものと推察された。また、振とう192時間ではリン酸カルシウムの生成に起因するピークが新たに生じたと考えられた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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