利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.07.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT5010

利用課題名 / Title

新規核種の固体NMR測定

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies

キーワード / Keywords

スピン制御/ Spin control,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance,未利用資源の有効利用技術/ Technologies for effective utilization of unused resources,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

服部 峰之

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所 物質計測標準研究部門

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

服部峰之,大沼恵美子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-505:固体NMR装置 (SSNMR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

139Laなど、これまで測定されていない核種の検出法の開発することを目的に、ランタノイド化合物の硝酸塩水和物の水和水中の1H信号の検出が可能かどうかの検討から始めた。139Laなどの希土類核種の検出法について、希土類を含む基本的な化合物についてスペクトル取得を行っていく。

実験 / Experimental

Sc, Y, La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Luの硝酸塩・水和物の固体NMRスペクトルを取得した。NMR測定は、Bruker Avance III HD 600WBを用いて行った。1H測定周波数は600.395 MHzである。外径4 mmのジルコニアローターを用い、マジック角回転(MAS)速度を0~12 kHzとした。パルス系列はシングルパルス(SP)法およびDEPTH法を用いた。Sc硝酸塩の水和物については、これまで、あまり測定されていない、45Scについて、MAS下での検出を試みた。

結果と考察 / Results and Discussion

磁性のないSc, Y, La, Luについては、600MHz、0~12kHzのMAS回転中の対称な1Hの双極子相互作用による広幅と回転の高速化により先鋭化した。磁性のあるCe, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb の硝酸塩・水和物では、シフトのある非対称な広幅と先鋭化パターンが観測された。Fig.1,2 に1H MAS NMRスペクトルの例を示す。ランタノイドイオン上の磁性の異方性や大きさに依存して変化した。Sc硝酸塩の水和物については、これまで、あまり測定されていない45Scについて、MAS下での検出に成功した。Fig.3に45ScのNMRスペクトルを示す。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Sc(NO3)3・nH2Oの1H NMR スペクトル(12kHz)



Fig. 2 Ce(NO3)3・nH2Oの1H NMRスペクトル (12kHz)



Fig. 3 Sc(NO3)3・nH2Oの45Sc NMRスペクトル 、HD/MAS、12kHz


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 服部 峰之、大沼 恵美子、”ランタノイド硝酸塩水和物の1H 固体NMRスペクトル”、日本化学会 第104春季年会 (2024)、令和6年3月19日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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