利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.28】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23HK0076

利用課題名 / Title

フォトリソグラフィ技術によるX線レーザーイメージング用試料ホルダの作製

利用した実施機関 / Support Institute

北海道大学 / Hokkaido Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

X線自由電子レーザー/X-ray free-electron laser,リソグラフィ/ Lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,電子顕微鏡/ Electronic microscope,走査プローブ顕微鏡/ Scanning probe microscope,放射光/ Synchrotron radiation,原子薄膜/ Atomic thin film,フォトニクス/ Photonics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

城地 保昌

所属名 / Affiliation

高輝度光科学研究センター

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

鈴木明大,新井田雅学,幸谷かおり,野﨑峻平,西野吉則

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

遠堂敬史,松尾保孝

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

HK-606:マスクアライナ
HK-621:反応性イオンエッチング装置
HK-624:シリコン深掘りエッチング装置
HK-402:走査型透過電子顕微鏡
HK-404:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

課題申請者らの研究グループは、X線自由電子レーザー施設SACLA(さくら)において、溶液中試料のナノイメージングが可能な新規イメージングシステムを開発している。本課題の目的は、窒化ケイ素(SiN)薄膜を蒸着したシリコン基板にフォトリソグラフィ技術を適用し、本イメージングシステムに不可欠な試料ホルダを作製することである。さらに、すでに製造プロセスが確立された汎用試料ホルダの量産だけでなく、試料ホルダの先端化・高機能化を目指した基礎検討も実施している。

実験 / Experimental

2023年度は、マスクアライナーや反応性イオンエッチング装置を利用して、300枚以上の試料ホルダを作製した。これまでの汎用試料ホルダに加え、極薄SiN膜(厚さ20 nm)をX線入出射窓に利用した高感度測定用の試料ホルダや、シリコン深掘りエッチング装置を利用した高集積試料ホルダを作製した。SACLAで実際に利用する前に、各種の電子顕微鏡を利用して、作製した試料ホルダの表面や基板の構造を分析・評価した。

結果と考察 / Results and Discussion

本課題で作製した汎用試料ホルダを利用して、高度好熱菌の生細胞イメージングに成功した結果を学術論文誌に発表した。さらに、新しく開発を進めている高感度測定用試料ホルダを利用することにより、これまでは困難であった非常に微弱な試料由来の信号を安定的に取得できるX線レーザー実験環境を確立した。これは、生体粒子の単粒子イメージングの実現に直結する重要な要素技術開発である。さらに、高集積試料ホルダを利用したX線レーザー実験も実施した。これらの結果は2024年度以降に学術論文としてまとめる予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


高感度測定用試料ホルダのデジタルマイクロスコープ像。SiN自立膜(厚さ20nm)となっているX線入出射窓の大きさは80um×80um。スケールバーは100um。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・科研費 (22K18698、22H04741、23H03655)
・NEDO(燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Akihiro Suzuki, Thermus thermophilus polyploid cells directly imaged by X-ray laser diffraction, The Journal of General and Applied Microbiology, 69, 125-130(2023).
    DOI: doi.org/10.2323/jgam.2023.06.002
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Akihiro Suzuki, "Single-particle imaging with tightly focused XFEL pulses", SACLA Users' Meeting 2024, 令和6年3月12日
  2. Shunpei Nozaki, Yoshiya Niida, Akihiro Suzuki, Yoshinori Nishino, "High-density liquid cell arrays by deep reactive ion etching for efficient X-ray laser imaging", The 2023 RIES-CEFMS Joint International Symposium, 令和5年12月7日
  3. Yusuke Ikuta, Yoshiya Niida, Akihiro Suzuki, Yoshinori Nishino, "Structural Analysis of Fuel Cell Catalyst Ink by 100-nm Focused X-ray Free-Electron Laser", The 2023 RIES-CEFMS Joint International Symposium, 令和5年12月7日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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