【公開日：2024.07.25】【最終更新日：2024.07.01】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23HK0075
利用課題名 / Title
光学機能を有するナノ材料の開発
利用した実施機関 / Support Institute
北海道大学
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials（副 / Sub）量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
平井 健二
所属名 / Affiliation
北海道大学 電子科学研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
森有子,平井直美,山﨑郁乃,遠堂敬史,松尾保孝
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
細胞内の薬物代謝を解明することは医薬品開発を改善する上で重要であり、細胞内環境でリアルタイム検出を可能とする技術が必要である。金属ナノ構造による表面増強ラマン散乱（SERS）は、生きた細胞内での分子の検出を可能とするが、ナノ粒子は細胞内に入った後、小胞に取り込まれるため、薬分子のSERS検出は困難である。また、複雑な細胞内環境における標的シグナルの同定は、多くの細胞内物質が存在するためシグナルの同定も困難である。これらの問題を克服するために、多孔性材料であるZIF-8をコーティングした銀ナノワイヤーにとる細胞内分子検出を行った。抗がん剤であるイリノテカンは細胞内でカルボキシルエステラーゼにより代謝され、SN-38を形成し、トポイソメラーゼIとDNA合成を阻害する。ZIF-8はイリノテカンよりもSN-38を選択的に吸着するため、ZIF-8をコーティングした銀ナノワイヤーによってSN-38のSERSシグナルを検出することが可能である。イリノテカンからSN-38への変換をモニタリングし、その細胞内位置を経時的に追跡することに成功した。本実験では、電子顕微鏡によってZIF-8をコーティングした銀ナノワイヤーの観察と評価を行った。
実験 / Experimental
銀ナノワイヤをZIF-8で被覆した試料を用意した。ZIF-8被覆ナノワイヤを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。また、エネルギー分散型蛍光X線によってナノワイヤ表面にZIF-８由来のZnを検出した。
結果と考察 / Results and Discussion
SEM観察の結果、ナノワイヤの形状を維持した状態でZIF-8被覆が行われていることを確認した。また、ナノワイヤ表面から検出されたZnはZIF-8によって被覆されていることを意味しており、分子選択性を有するナノワイヤプローブを開発できたことが明らかとなった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
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Qiang Zhang, Selective Detection of Intracellular Drug Metabolism by Metal‐Organic Framework‐Coated Plasmonic Nanowire, Advanced Optical Materials, 11, (2023).
DOI: 10.1002/adom.202300856
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件