【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.28】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23HK0011
利用課題名 / Title
高温の液体金属環境下に浸漬した材料および機能性被膜の微細組織構造に関する研究
利用した実施機関 / Support Institute
北海道大学 / Hokkaido Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
先端エネルギー, 核融合エネルギー,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,成形/ Molding,流路デバイス/ Fluidec Device,電子顕微鏡/ Electronic microscope,集束イオンビーム/ Focused ion beam,電子回折/ Electron diffraction,自己修復材料/ Self-healing material,表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
近藤 正聡
所属名 / Affiliation
東京工業大学科学技術創成研究院ゼロカーボンエネルギー研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
武藤龍平
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
遠堂敬史,森 有子,平井直美,松尾保孝
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
HK-403:集束イオンビーム加工装置
HK-404:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
磁場閉じ込めやレーザー慣性閉じ込め方式の核融合炉では、液体金属冷媒を用いたエネルギー変換・燃料増殖を行う。構造材料として期待されているFeCrAl合金は、その表面にα-Al2O3被膜を形成することにより、高温の液体金属との化学的共存性を劇的に向上させる。α-Al2O3被膜には、耐食性被覆以外にも、絶縁性被覆などの様々な機能が期待されている。本研究の目的は、FeCrAl合金が形成するα-Al2O3被膜の組織を詳細に調べ、適切な形成条件を明らかにする事である。
実験 / Experimental
ワイヤー放電加工により作成したFeCrAl合金製の円筒状試験片に対して、1000℃ならびに1100℃の大気中において1時間、10時間、100時間の酸化試験を実施した。その後、円筒状試験片を切断し、FIB処理により作成した断面組織に対してFE-SEM観察などを行い、被膜組織を詳細に明らかにした。
結果と考察 / Results and Discussion
ワイヤー放電加工により円筒状試験片を作成した際に、加工面には白層と呼ばれる銅や亜鉛との合金層やクラックが形成する。研磨により大部分が除去可能であるものの、クラック部に残存していた場合に、1000℃の予備酸化処理において、α-Al2O3被膜の形成を阻害する異常酸化を生じる事がわかった。1100℃で予備酸化試験では、α-Al2O3被膜の形成が促進されるために、異常酸化部の影響が小さくなることがわかった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
現在、投稿論文を準備中であり、4月中の投稿を予定している。
※[北海道大学 追記] 本件の一部は、令和5年度ARIM学生研修プログラムにて実施しました
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 武藤龍平、遠堂敬史、近藤正聡、FeCrAl合金製円環内の異常酸化現象が与える液体LiPbブランケットのMHD流れへの影響、日本原子力学会 2024年春の年会、口頭発表、2G02、2024年3月27日、9:30 - 11:00
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件