【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.04】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23AT0234
利用課題名 / Title
ベータ型酸化ガリウムMOSSBD開発
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
パワーデバイス,MOSキャパシタ,High-k,TiO2,エレクトロデバイス/ Electronic device,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,ALD
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
大塚 文雄
所属名 / Affiliation
(株)ノベルクリスタルテクノロジー
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
山崎 将嗣
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
ベータ型酸化ガリウム上に形成されたトレンチMOS型ショットキーバリアダイオードにおいては、MOSキャパシタ絶縁膜はSiO2ベースのCVD膜で形成されており、これにより1200V以上の耐圧が実現されている(参考文献1)。しかしながらベータ型酸化ガリウムでは6MV/cmを超える破壊電界強度を実現することができるが、破壊耐圧がSiO2膜で決定されており、本来実現されるはずの高耐圧が達成されていない。一方で、より高い耐圧を実現するため、High-k材料をMOSキャパシタに適用する試みがなされている(参考文献2)。今回High-k材料を酸化ガリウム高耐圧デバイスに適用するためのフィージビリティースタディとして、プレーナー型MOSキャパシタ構造において、キャパシタ絶縁膜にTiO2膜をALD(Atomic Layer Deposition)により形成し、順方向特性、および逆方向特性を評価した。
実験 / Experimental
2インチのベータ型酸化ガリウムウェハおよびレファレンスとしての2インチのSiウェハをSPM洗浄後、これらのウェハ上に産総研ナノプロセシング施設にて51nmの膜厚のTiO2膜をALDにて形成した。その後、ウェハを劈開により分割し、PDA(Post Deposition Anneal)を温度分流にて実施した後、表面アノード電極、および裏面カソード電極を形成した。電気評価としては、CVによる誘電率の評価、および順方向、逆方向のIV特性を評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
Siウエハ上に形成したMOSキャパシタのCV特性から得られたTiO2の比誘電率は55であった。TiO2の伝導帯はGa2O3のそれより低いため、酸化ガリウム基板上のMOSキャパシタには順方向電流が生じ、PDAなしの場合は、印加電圧に対してほぼ2乗で電流値が増加した。一方、PDAありの場合は、ショットキーバリアダイオードと同様に印加電圧に対して1乗で電流が増加する理想的な整流特性が得られた。逆方向リーク電流はSiO2絶縁膜のMOSキャパシタよりより増加したが、破壊電圧としては1200Vを超える耐圧が得られ、SiO2ベースのMOSキャパシタと同等以上の耐圧を実現した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
参考文献1:Applied Physics Express 15 016501(2022)
参考文献2:Applied Physics Express 16 071002(2023)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件