利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT0184

利用課題名 / Title

X線解析法によるMnTe薄膜の結晶構造評価

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

光導波路/ Optical waveguide,X線回折/ X-ray diffraction,光導波路/ Optical waveguide,光デバイス/ Optical Device,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,スパッタリング/ Sputtering,X線回折/ X-ray diffraction


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

桑原 正史

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

斉藤央

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

渋谷 直哉

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-070:X線回折装置(XRD)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

超消費電力型光スイッチ素子開発において、通信波長帯における光吸収が少ないMnTeは有力な材料である。MnTeの結晶構造の違い(α相とβ相)を利用し、スイッチングを行うことを目指している。本研究では、両相の光・熱物性を求め計算に使用することが目的であるが、定義された薄膜を得られたかを判定するため、XRDを使用した。

実験 / Experimental

スパッタ法や蒸着法で作製したMnTe薄膜をX線回折で評価した。X線回折では、平行法によるθ/2θスキャンおよび2θスキャン、回折強度が弱い場合は、平行法ではなく集中法を用いて測定を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

スパッタ法で作製したMnTeは、アズデポでβ相と呼ばれる結晶構造をもち、430℃以上の加熱により、α相と呼ばれる結晶構造に転移する。ただし、転移に伴う体積収縮により、基板平行方向にMnTeが縮むため、均一なα相の膜が得られないことがわかった。そこで、アズデポでα相のMnTe薄膜を得る試みとして、蒸着法を用いて成膜を行った。XRDおよびSEMで評価を行った結果を図に示す。XRDからは、α相が単相であることがわかり、断面SEM観察結果から、均一なMnTe薄膜が得られていることがわかる。再現性は高くないのが課題であるが、α相でかつ均一な膜を得ることに成功した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図.蒸着法で作製したMnTeのXRD結果(左)と断面SEM観察結果(右)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

東北大学の須藤教授、双助教、金氏、理化学研究所の森博士には、成膜で多くの助言をいただきました。ここに感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 産総研1,東北大2 ○桑原正史1,金美賢2,森竣祐2,双逸2,須藤祐司2,河島整、2023年第84回応用物理学会 秋季学術講演会、2023.9.22
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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