利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.22】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23AT0173

利用課題名 / Title

遮光性印刷膜を用いた感光性材料の露光パターニング

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

薄膜, 光露光(マスクアライナ),高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique,リソグラフィ/ Lithography,光リソグラフィ/ Photolithgraphy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

日下 靖之

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

藤田真理子

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

川又 彰夫,杉山 和義

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-009:コンタクトマスクアライナー[MJB4]


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

基板とマスク間のギャップに起因する解像不良を回避し、また反りのある基板や3次元物体等、非平面基板への高精細パターニングを実現するため、一桁マイクロメートルレベルの解像度を有する印刷技術を用いて感光性材料表面に遮光性インクパターンを印刷し、フォトマスクを用いずに露光現像パターニングを実現する技術開発を行なった。

実験 / Experimental

ガラス板上にスピン塗布し、プレベークを行ったポジ型感光性材料に対して、付着力コントラスト印刷を用いてL/S 2/2μm、OD=2程度の遮光性インクを暗室下で印刷し、そのままマスク基板を用いずに露光現像を行い、パターン形状を評価した。また比較として同一パターンを有する石英クロムマスクを用いてhard contact条件にて露光現像試験も行った。露光時間を変えて最適露光時間の条件出しを行った。露光試験は、コンタクトマスクアライナー[ズース製MJB4]を用いて実施した。現像は、TMAH 2.38%現像液を用いて実施した。なお、遮光性インクは、現像時に遮光性材料とともに剥離したため、特別な後処理は行わなかった。

結果と考察 / Results and Discussion

石英クロムマスクを用いた場合、露光時間0.7秒にてラインスペースが設計通りL/S=2/2μmとなった(図a)。ただし、シャギーがまばらに発生していた。一方、遮光性インクパターンをフォトマスクとして用いた場合、露光時間0.4sにておおよそ設計通りのラインスペースパターンが得られ、石英クロムマスクを用いた場合に見られたシャギーは認められなかった(図b)。露光時間0.7sの場合は2μmスペース部分(非露光部)が消失し過剰露光であることがわかった。なお0.7s照射であっても遮光面積が広い部分は残存した。段差計による評価から、石英マスク0.7s露光条件と遮光性インク0.4s露光条件の両方において、露光現像後に残存した感光性材料の膜厚は380nm程度で違いは認められなかった。すなわち、クロムマスクと比べて遮光性の低い遮光性インク膜(i線においてOD=2程度)であっても、本実験条件下では、遮光インク膜を透過してしまった光に暴露されたことによる感光性材料の溶解は起こらなかった。さらに遮光性インクを用いて0.4s露光を行った場合の方がマスク露光と比べて断面矩形性が高いことがわかった(図c)。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations



その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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