【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.02】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23IT0040
利用課題名 / Title
二硫化カルコゲン半導体薄膜場へのアモルファスシリコンのプラズマ化学気相成長
利用した実施機関 / Support Institute
東京工業大学 / Tokyo Tech.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
太陽電池/ Solar cell,CVD,原子薄膜/ Atomic thin film
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
南條 航平
所属名 / Affiliation
東京大学 大学院工学系研究科 Vincent Tung研
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
西 曜希
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
CVDによってサファイア基板上に形成した単層二次元半導体WS2上にa-SIを積層することを目的にプラズマCVDプロセスを用いた。WS2とa-SIの積層構造は光検出器などの用途で有用である[1]。
実験 / Experimental
サファイア基板上のWS2に対してSiH4を原料としたa-SiのプラズマCVDを行った。パラメータ等は従来各種3D物質の基板上でa-SIを成長させるために使われた値を流用した。
結果と考察 / Results and Discussion
プラズマCVDによって得られたサファイア-WS2-a-Si積層構造について界面のWS2を観察する目的でサファイア基板を機械的に取り外した。このとき引き離したサファイア基板上およびa-SIのサファイア基板方向の表面の両方について光学顕微鏡、レーザー顕微鏡でWS2を検出することは不可能であった。したがってWS2はプラズマ環境に耐えられなかったものと推測される。プラズマCVDによってWS2の構造を保ちつつ適切にa-SIを生成するにはプラズマ出力の調節等かなりのパラメータチューニングが必要とされることが想定される。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1.a-SiをWS2上に製膜したのちの光学像
図2. a-Siを切り離したのちのサファイア基板における光学顕微鏡像 a-Siが完全にはサファイア基板から除去できていないことがわかる
図3. 図2におけるサファイア基板上でのラマンスペクトラムWS2に対応するピークは見られない
図4.サファイア基板を取り外したa-Siのラマンスペクトラム a-Siに対応するラマンスペクトラムのみが観察される。該当スペクトラムは純粋なアモルファス試料に比してピーク幅が狭く、a-SiがCVD中にある程度結晶化していることが示唆される。
図5.サファイア基板を取り外したa-Siの蛍光スペクトラム 1.34 eV以下のピークはa-Siの発光に対応すると考えられる。それより高エネルギーのピークが観察され、WS2の構造が部分的に残留している可能性が推測される。しかしながら完全な構造のWS2に固有のピークである2eVのエキシトン発光はまったく観測されない。
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
[1]Scientific Reports volume 3, Article number: 2345 (2013)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件