利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.21】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23IT0019

利用課題名 / Title

磁性体を用いた機能光デバイス

利用した実施機関 / Support Institute

東京工業大学 / Tokyo Tech.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

CVD,スパッタリング/ Sputtering,電子線リソグラフィ/ EB lithography,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,スピントロニクス/ Spintronics,フォトニクス/ Photonics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

庄司 雄哉

所属名 / Affiliation

東工大 庄司 雄哉 研究室

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

IT-004:マスクレス露光装置
IT-038:電子ビーム露光装置
IT-016:SiN/a-SiプラズマCVD 装置
IT-028:スパッタ装置(対向ターゲット式)
IT-031:磁気光学効果評価装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

薄膜磁石を用いた自己保持型光スイッチおよび光メモリに関する研究を行った。
自己保持型光スイッチでは、磁気光学材料中の磁化を制御するため、薄膜磁石の集積や高周波電極構造を検討した。
光メモリでは、光信号による薄膜磁石の磁化の書き換えを検討した。
波長多重されたの光信号の処理および演算応用に向けてリング共振器からなる光回路を検討した。

実験 / Experimental

220 nm厚のSilicon-on-insulatorウエハ上に電子ビーム露光装置で光導波路パターンを形成した。RIEによってトップのSi層をエッチングし光導波路を形成した。
水素化アモルファスシリコン導波路の形成のため、PCVD装置を用いた。
薄膜磁石や電極などのパターン形成にはマスクレス露光機を用いた。
先球ファイバによりデバイスの透過光スペクトルを測定することで光学特性を評価した。

結果と考察 / Results and Discussion

高周波の電極を形成した磁気光学スイッチを試作し、強磁性共鳴の観測と2GHz程度の動作速度を計測することに成功した。
磁気光学ガーネットをリング共振器の一部に薄膜磁石を形成し、外部磁場を印加しながらリング共振器の共振特性の変化を測定した。薄膜磁石の保磁力による非対称な波長シフトが観測された。
ポンプ光の光吸収による発熱で熱光学効果を発生する光スイッチを試作し、光スイッチング動作に成功した。
リング共振器アレイにより4波長の光信号に対して重みづけを行い、それらを合波して線形和を計算する光積和演算回路を試作し、線形な演算動作を実証した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Daiki Minemura, Compact magneto-optical isolator by µ-transfer printing of magneto-optical single-crystal film on silicon waveguides, Optics Express, 31, 27821(2023).
    DOI: 10.1364/OE.497731
  2. Daiki Minemura, Design of ultra-low-loss magneto-optical isolator fabricated by µ-transfer printing, IEICE Electronics Express, 21, 20230521-20230521(2024).
    DOI: 10.1587/elex.20.20230521
  3. Shun Yajima, High-speed modulation in a waveguide magneto-optical switch with impedance-matching electrode, Optics Express, 31, 16243(2023).
    DOI: 10.1364/OE.480835
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 佐藤孝太郎,庄司雄哉,“超小型磁気光学デバイスに向けたコバルトアルミ フェライト薄膜の特性評価”,電子情報通信学会ソサイエティ大会(名古 屋),令和5年9月12日
  2. 下津 裕生,矢島 駿,西山 伸彦,庄司 雄哉,“導波路型光ニューロンに向けた光磁気変換メモリの作製”,電子情報通信学会ソサイエティ大会(名古屋),令和5年9月12日
  3. 土屋直彰,庄司雄哉,“不揮発光ゲート素子を使った光積和演算回路に向けた リング共振器アレイの作製”,電子情報通信学会ソサイエティ大会(名古屋),令和5年9月12日
  4. 千原啓太,庄司雄哉,“フェーズドアレイ型1×N波長選択スイッチに向けた スターカプラの性能向上”,電子情報通信学会ソサイエティ大会(名古屋),令和5年9月13日
  5. 庄司雄哉,“シリコン導波路型光アイソレータの低損失化と 薄膜集積技術の開発”,フォトニックデバイス・応用技術研究会第3回研究会(厚木),令和5年10月25日
  6. Liang Zhu, Yuya Shoji,“Remotely Controllable All-Optical MZI-based Thermo-Optic Switch”,2023 IEEE Photonics Conference(Orland),令和5年11月15日
  7. Yuya Shoji,“Magneto-optical devices for photonic computing”,SPIE. Photonics West 2024(San Francisco),令和6年1月29日
  8. Yuya Shoji,“Recent progress on integrated magneto-optical isolators”,SPIE. Photonics West 2024(San Francisco),令和6年1月30日
  9. 庄司雄哉,“集積型光アイソレータの進展と磁気光学結晶集積化技術”,電子情報通信学会総合大会(広島),令和6年3月7日
  10. Yuya Shoji,“Non-volatile Optical Memory and Switch with Magnetic Material Integration ”,2023 IEEE Silicon Photonics Conference(Arlington),令和5年4月5日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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