【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.04.03】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23IT0014
利用課題名 / Title
共鳴トンネルダイオードを用いたテラヘルツ発振器の高出力化
利用した実施機関 / Support Institute
東京工業大学 / Tokyo Tech.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,CVD,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,量子効果/ Quantum effect
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
鈴木 左文
所属名 / Affiliation
東京工業大学工学院電気電子系
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
田中大基,韓非凡,志村拓海
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
鈴木左文
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
IT-001:電子ビーム露光装置
IT-008:3連Eガン蒸着装置
IT-012:リアクテブイオンエッチング装置
IT-015:SiO2プラズマCVD 装置
IT-037:クリーンルーム付帯設備一式
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
0.5-1THzの高周波帯において高出力発生が可能な共鳴トンネルダイオード(RTD)テラヘルツ発振器の実現に向けて、低損失な空洞共振器を集積したデバイスの研究をおこなった。空洞共振器と大面積のAlAs/InGaAs 2重障壁RTDを集積した発振器を作製し、0.6-0.7THzにおいて1mWを超える出力を得た。
実験 / Experimental
解析により、デバイスの共振器部に直列に抵抗成分が生じ、それにより高出力発振が妨げられていることを特定し、それをもとに、直列抵抗となるn+InP半導体導電層の厚さを厚くし、電極間の距離を短縮することで低抵抗化を行った。デバイス作製には、AlAs/InGaAs 2重障壁RTD構造を有するエピウエハを用い、電極パターニングには電子ビーム露光装置、および、マスクレス露光装置を用い、電極は真空蒸着とリフトオフにより形成した。デバイス間のアイソレーションにはP-CVDによるSiO2マスクとリアクテブイオンエッチングを用いた。形成構造については、触針段差計と電子顕微鏡により観察、評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
作製したデバイス電子顕微鏡写真、および、出力の周波数依存性を図1に示す。多層レジストプロセスにより3次元的な空洞共振器が形成されていることがわかる。フーリエ赤外分光装置と検出器として液体ヘリウム冷却ボロメータを用い発振特性を評価したところ、0.6-0.7THzにおいて1mWを超える高出力発振が得られた。これらは、動作周波数帯において単体のテラヘルツ発振器の出力レコードである。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Hiroki Tanaka, Investigation of heat-dissipation structures in resonant tunneling diodes and their characteristics on terahertz oscillators, Japanese Journal of Applied Physics, 63, 011004(2024).
DOI: 10.35848/1347-4065/ad169a
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件