利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.04】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23IT0001

利用課題名 / Title

単一光子源作製へ向けたSiC基板の前処理

利用した実施機関 / Support Institute

東京工業大学 / Tokyo Tech.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

表面・界面・粒界制御/ Surface/interface/grain boundary control,ダイシング/ Dicing,原子薄膜/ Atomic thin film,量子コンピューター/ Quantum computer,超伝導/ Superconductivity


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

一ノ倉 聖

所属名 / Affiliation

東京工業大学 理学院 物理学系 平原研究室

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

德田啓,中村達哉

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

IT-027:ダイシングソー及びダイシング補助装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ワイドバンドギャップ半導体であるSiC中に量子計算・量子センシングへの応用が可能な発光源である単一光子源を作製することを目的とした。

実験 / Experimental

ダイシングソーを用いて、2インチのSiCウェハーを2.5x10mm2の短冊状に切断した。その後、実験室で単一光子源の作製処理として、超高真空チャンバーを応用した表面への酸化膜形成を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

汎用の熱酸化炉を用いたもの(従来法)と、超高真空中でSiC清浄表面にSiエピタキシャル膜を成長し、その場で酸素ガスを導入して酸化したもの(真空法)の発光スペクトルを比較した。従来法では幅300nmにわたるブロードな発光ピークが得られたのに対し、真空法では幅が100nmの急峻な発光ピークが得られた。前者は様々な発光欠陥が無作為に形成されており、後者は同一の原子構造を持つ発光欠陥が形成されていることが示唆される。これらの発光欠陥は酸化膜とSiCの界面にできている。エピタキシーによる構造の良く定義された界面が、酸化後の欠陥構造の均一化、すなわち単一光子源の特性改善につながっていると考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Satoru Ichinokura, Van Hove Singularity and Enhanced Superconductivity in Ca-Intercalated Bilayer Graphene Induced by Confinement Epitaxy, ACS Nano, 18, 13738-13744(2024).
    DOI: 10.1021/acsnano.4c01757
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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