【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23UT1085
利用課題名 / Title
SVC光学測定用素子の作製
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
リソグラフィ, 形状・形態観察, 成膜, 表面処理, 振動強結合, Strong Vibrational Coupling (SVC),蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,スパッタリング/ Sputtering,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,ダイシング/ Dicing,電子顕微鏡/ Electronic microscope,フォトニクスデバイス/ Nanophotonics device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
合田 圭介
所属名 / Affiliation
東京大学理学系研究科化学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
関根悠介,北濱康孝
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
藤原誠,水島彩子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)
UT-855:高精細電子顕微鏡
UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-900:ステルスダイサー
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
分子の振動準位と空間に閉じ込められ増強された光との相互作用である振動強結合(SVC)を観測するための素子を開発するために、東京大学ARIMの設備を利用して金層の周期的な凸凹構造を作製することを試みた。凸凹構造の作製には超高速大面積電子線描画装置を使用し、観察には高精細電子顕微鏡を使用して観察した。その結果、金層の表面を削り取った構造は観測されたが、凸凹が直角にできたわけではなく、山なりに削れた構造が観測された。
実験 / Experimental
Fig. 1 に製造過程を示す。まず、シリコン基板上に金層を、東京大学ARIM川崎ブランチスパッタリング装置(CFS-4EP-LL)を用いて成膜し、その上にHSQレジストを塗布した。その後、超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD02)を用いて凸凹の周期的な構造を描画し、現像した。その後、汎用ICPエッチング装置(CE-300I)を用いてアルゴンで現像後の二酸化ケイ素が金層に載っている構造を上から削り取り、高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)を用いて観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 2に製造した格子構造のSEM画像を示す。Fig. 2(a)では作製したチップの一つを上から観察した。周期構造は観察できるが、直角に製造された際に起こる、凸凹の側面からの電子の強い反射が観察されなかったため、作製は不十分であると考えられる。Fig. 2(b)では作製したチップの一つを割り、観察したところ、周期的な構造が確認できた。断面から凸凹構造の厚さを測定しようとしたが、断面の形状からその厚さを測定するのは難しく、また、作製されたものは直角の凸凹構造ではなく、裾が広がった構造となっていた。また、周期的に現れる黒い太線はレジストの残りであると考えられ、これは、現像とエッチングの段階でレジストの除去が不十分であった可能性がある。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Schematic diagram illustrating the fabrication process.
Fig. 2 Gold lattice. (a) Top-view SEM image of the gold lattice. (b) Cross-sectional SEM image of the gold lattice.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
[謝辞] 当研究は以下の助成金も受けて行われた。MEXT Quantum Leap Flagship Program (JPMXS0120330644)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件