利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2024.06.17】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22GA0106

利用課題名 / Title

UVB領域で局所的に光増強効果を発現する基板の開発

利用した実施機関 / Support Institute

香川大学 / Kagawa Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ・露光・描画装置, 膜加工・エッチング, プラズモニック構造,フォトニクス・プラズモニクス,石英・ガラス系材料,アルミニウム基合金,電子線描画(EB) 


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

原口 雅宣

所属名 / Affiliation

徳島大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

渡辺智貴,白山優斗

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

GA-001:電子線描画装置
GA-003:スピンコータ-


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

石英基板上にサブ波長の周期を有する金属ナノ構造を作製することで、紫外線UVB領域にて局所的な空間領域において光増強効果を発現する基板の作製を試みた。

実験 / Experimental

電子線描画装置(エリオニクス社製、ELS-7500EX)(以下EB)装置を利用し、Line and Space (以下L/S) 構造をポジ型レジスト(ZEP520A)で作製する。その後、真空蒸着装置(ULVAC社製、VPC-1100)を用いてAlをスピンコーター(ミカサ社製、MS-B150)を用いて成膜し、リフトオフすることでAlのL/S構造を作製する。 表1に示す条件でEBリソグラフィ法を実施した。この条件により、L/S = 90 nm/185 nmのL/S構造を描画する。石英基板サイズは50 mm × 50 mm、厚さ1 mmであった。

結果と考察 / Results and Discussion

描画した構造のCADパターンをFig. 1に示す。L/Sの条件は2つとし、それぞれ5 mm× 5 mmの描画領域を設けてL/S構造をEB露光した。
露光から現像、Al膜成膜、リフトオフまで行ったサンプルの写真をFig. 2に示す。
Fig. 2では長方形に見える部分が露光したところであり、目視ではアルミニウムが残されているようにみえることが確認できた。
この露光した部分がL/S構造になっているか確認するために、導電性膜(エスペイサ―)を塗った後、EB露光装置でSEM観察を行った。得られたSEMデータをFig. 3に示す。
CADデータとSEM観察の比較により、CAD上データ90 nm/185 nmに対してリフトオフ後は104 nm/174 nm(a) 及び、CAD上データ100 nm/175 nmに対してリフトオフ後102 nm/ 163 nm(b)との結果を得た。今回、作製しようとしていた構造は、100 nm/175 nmの膜厚150 nmであるアルミニウム構造である。膜厚については蒸着時の質量膜厚では150 nmであったが、確認のためAFM等で測定する必要がある予定である。
以上の結果から、作製しようと計画していた構造を作製するための条件の導出及び作製に成功することができた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


表1.EBリソグラフィ各工程条件



Fig. 1 EB露光用CAD (□部分はL/S構造)



Fig. 2 リフトオフ後のサンプル



Fig. 3 サンプルSEM像


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究の一部は,JST 科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業 JPMJFS 2130,及び内閣府 地方大学・地域産業創生事業 徳島県「次世代”光”創出・応用による産業振興・若者雇用創出計画」の支援を受けた。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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