利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT1019

利用課題名 / Title

モスアイ構造を使ったコードホイール製作のためのプロセス技術の開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

ロータリーエンコーダー、コードホイール,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,電子線リソグラフィ/ EB lithography,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

新関 嵩

所属名 / Affiliation

Bush Clover株式会社

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

藤原誠

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-503:超高速大面積電子線描画装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

弊社では、無反射部に微細なモスアイ構造を有するロータリーエンコーダー用のコードホイールを製造するための技術の開発を行っている。本課題では、マザーモールドを作製する際に必要なプロセス技術の開発を行う。

実験 / Experimental

Si基板上に、電子ビームリソグラフィ用ポジ型レジスト、AR-P6200を150nm程度の膜厚で塗布を行った。
その後、超高速大面積電子線描画装置 F7000S-VD02のCPモードを利用して、露光を行った。
パターンは、60nmΦのホールパターンを140nmピッチで三角格子配列したものである。
露光した際のArea Doseは、170μC/cm²だった。
露光後、ZED-N60にて60sec現像後、IPAにてリンスを行い、N2ブローにて乾燥を実施した。
作製したレジストマスクから、Crのリフトオフを実施し、ドライエッチングを実施した。
リフトオフ作業および、ドライエッチング作業については、京都大学ナノハブ拠点にて実施した。
プロセスの概略図について、図1に示す。

結果と考察 / Results and Discussion

ドライエッチング後のSEM写真を図2に示す。
パターンピッチ140nm、高さ420nmのモスアイ構造が作製できた。
想定している反射率の観点から、1:2以上の構造を目指していたため、構造的には目標を達成できた。
しかし、図3で示すようにパターンが存在しない部分にも不規則な構造ができてしまっているため、コードホイールとして使用しようとする場合には問題になる。
原因としては、ボッシュプロセスでドライエッチングした際に、自然酸化膜の僅かな凹凸が強調されてこのような構造ができてしまうものと想像される。
次年度からの実験では、プロセスを見直し、エッチング時にはパターンが無い部分にはレジストで保護する等の対策を行い、形状を作製する予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 プロセスの概略図



図2 エッチング後のモスアイ構造



図3 パターンが存在しない場所にできてしまう構造物


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

実験に協力頂いた東京大学の藤原様に感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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