利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.05.21】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23UT1009

利用課題名 / Title

深紫外光を用いた光学式ガスセンサ

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

センサ/ Sensor,電子顕微鏡/ Electronic microscope,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

岩見 健太郎

所属名 / Affiliation

東京農工大学工学部機械システム工学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-609:XeF2ドライエッチングシステム
UT-855:高精細電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

紫外域でプラズモン共鳴を誘起可能なガスセンサ素子の開発を本研究の目的とした。ガスセンサ素子の構造はガラス基板上にアルミニウムの板を周期配列させたものとした。電子線描画装置やドライエッチング装置を用いて製作した。製作した基板を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。

実験 / Experimental

東京農工大学クリーンルームで20 mm角のガラス基板上に厚さ65 nmのシリコンをスパッタリング成膜した。 この基板に対し、東京大学武田先端知ビルのスーパークリーンルームでOAP (HDMS)を30 secの間3000 rpmでスピンコートし、60 sec間、110 ℃で加熱することによって焼き付けた。次に、ネガ型レジストOEBR-CAN038AE 2.0cPを140 nmの厚さとなるように30 secの間3000 rpmでスピンコートし、60 sec間、110 ℃で加熱することによって焼き付けた。最後に、エスペーサ300Zを60 secの間3000 rpmでスピンコートし、10 min間、110 ℃で加熱することによって焼き付けた。以上の処理をした基板に東京農工大学クリーンルームの電子線描画装置(JBX-6300)を用いて電子線を照射した。電子線照射後、130 ℃で60 sec加熱した。その後、NMD-Wに60 sec浸し、90 ℃で90 sec 間加熱することで現像した。東京農工大学クリーンルームでシリコンのエッチングを行いシリコン板の製作を行い、シリコン板の側壁に抵抗加熱式蒸着器 (SANYU SVC-700EB)を用いてアルミニウムを堆積させた。不要なアルミニウム部分をミリングし、最後にシリコンを東京大学武田先端知ビルのスーパークリーンルームのXeF2ドライエッチングシステムを用いて除去した。製作工程ごとに基板を東京大学武田先端知ビルのスーパークリーンルームの走査型電子顕微鏡(Regulus 8230)で観察した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig.1にアルミニウムミリング後の基板を走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す。Fig.1より各工程の加工条件を改善することで,シリコンとアルミニウムからなる柱構造が製作されていることが分かった。柱の形状はテーパ状であり,設計のように直方体とはならなかった.今後も引き続きアルミニウムミリングの加工条件を改善する必要である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 SEM image of substrate after Al ion milling


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・参考文献 D. Su, et al., ACS Sensors, 4,11(2019) pp.2900-2907. ・A-STEP(JST) 「電力インフラ機器の劣化予兆診断を実現するメタサーフェス活用ガスセンシングに関する研究」


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 松田涼,関口真由,小川裕治,松下兼一郎,池沢聡,岩見健太郎,“深紫外プラズモン共鳴を用いた光学式ガスセンサ” 第 40 回センサ・マイクロマシンと応用システムシンポジウム, 令和5年11月7日.
  2. Mayu Sekiguchi,Ryo Matsuda,Yuji Ogawa,Kenichiro Matsushita,Satoshi Ikezawa,Kentaro Iwami,“Design, Fabrication and Evaluation of the Metasurface Optical Gas Sensor Using Deep Ultraviolet Plasmon Resonance” 2023年第 84 回応用物理学会秋季学術講演会, 令和5年9月19日.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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