利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22GA0102

利用課題名 / Title

脱塩膜を指向したナノシート積層薄膜の作製

利用した実施機関 / Support Institute

香川大学 / Kagawa Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

形状・形態観察,薄膜


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

上村 忍

所属名 / Affiliation

香川大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

𠮷井康人

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

GA-007:白色干渉式非接触三次元形状測定器


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ナノシートを用いた海水淡水化膜を目指し、ナノシートとして酸化グラフェン(GO)、支持膜としてPTFEメンブレンフィルターを使用、GO積層膜を種々の方法で評価した。各種ウェットプロセスで作製された積層膜は均一ではないものの、ナノシートの支持膜への修飾が確認された。支持膜の凹凸が存在するため、明確な膜厚は判断が難しかったが、3次元的な積層部分が確認できた。

実験 / Experimental

化学修飾した酸化グラフェン(GO)を溶液浸漬法などにて支持膜上へ積層した。この薄膜を白色干渉式非接触三次元形状測定器(ブルカー・エイエックスエス社製、NT91001A-in mothion)(以下WYKO)にて、膜厚及び表面形状を測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

 Fig. 1に薄膜の光学写真、FE-SEM像、及びWYKO測定結果を示す。官能基導入GOを親水性PTFEフィルターと相互作用での吸着・積層化を試みたところ、視覚的に7割近くGOが積層していることが確認できた(Fig.1(a))。しかしながら、FE-SEM (Fig.1(b)) では、多くの欠陥が確認され、メンブレンフィルターの繊維が明確にわかる状況であった。この状況下で、WYKO測定を行ったところ、FE-SEMで得られた像を反映するような3次元像が得られ、いずれにおいても同様なイメージングが可能であることを確認できた。またWYKO測定ではGO積層部分の膜厚測定を期待していたが、支持膜が繊維で形成された多孔性薄膜であったため、明確な膜厚は判断しにくい結果となった。
今後は欠陥構造を低下させ大面積かつ均一な膜厚を有するGO層を形成するために、GOの積層方法を浸漬法以外で検討する。 

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 官能基導入GOを積層したメンブレンフィルターの (a) 光学写真、(b) FE-SEM像、(c) WYKO3次元像及び (d) 断面図。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 𠮷井康人,友杉幸輝,馮 旗,上村 忍 “分離膜を指向した修飾酸化グラフェンのPTFE支持膜への固定化”,第37回中国四国地区高分子若手研究会, 令和4年12月1日.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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