【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.06.25】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
23WS0167
利用課題名 / Title
水電解プロセス用電極触媒の作製および評価
利用した実施機関 / Support Institute
早稲田大学 / Waseda Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者)/Internal Use (by ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
二次電池/ Secondary battery,エネルギー貯蔵/ Energy storage,水素貯蔵/ Hydrogen storage,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
本間 敬之
所属名 / Affiliation
早稲田大学 先進理工学部 応用化学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
水素の大規模製造プロセスである水電解は、カソードで水素発生反応(HER),アノードで酸素発生反応(OER)が進行する.従来の水電解は,高電流密度で高効率なプロトン交換膜(PEM)型を用いた水電解が主流だが,強酸性下での電解や高価な貴金属系触媒を必要とする.一方,アニオン交換膜(AEM)を用いた水電解は,温和な条件での電解が可能で,触媒に遷移金属を用いることができる.よって,従来の検討においてはAEM型水電解の実用化を見据え,高性能のAEM用触媒電極を作製している.具体的には,非導電性膜であるAEMに選択的に薄膜を形成できる無電解析出法を用い,触媒電極の作製を行っている.
実験 / Experimental
Pd/Ag浴前処理AEM膜状に直接NiFePを形成することを実現しており(図1),今後は更なる高効率化に向け検討を進めている。これまで使用していたPdをAgに代替し、貴金属フリーの触媒核付与プロセスを確立することを試みた。
結果と考察 / Results and Discussion
プロセス全体で貴金属を使わずに触媒を作製することに成功した。過去の検討よりAEMへの触媒核付与には、触媒核前駆体となる金属イオンとAEM末端であるトリメチルアンモニウム基とがCl-を介して相互作用することが重要であると示唆されていた。本検討でも同様の機構でAg触媒核をAEM表面に修飾し、NiFePを無電解析出させることを試みた。その結果、AEM上への金属層析出が確認され、Ag触媒核がPdの代替として機能することが確認された。次に、Ag触媒核を用いて成膜したNiFePの水素発生カソード反応に対する触媒能を評価した。Agを用いた際のNiFePはPd触媒核を用いて成膜したものと比較して、同様の触媒性能を示すことが示唆された。以上の結果から、貴金属フリーで水素発生反応用触媒電極を作製することに成功したと言える。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 HER用触媒であるNiFe合金のSEM像
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件