利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22YG0025

利用課題名 / Title

可塑化処理されたポリエチレン・ポリプロピレンの伸長粘度 〜添加剤の影響

利用した実施機関 / Support Institute

山形大学 / Yamagata Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

粘弾性,伸長粘度,架橋


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

塩野 武男

所属名 / Affiliation

(株)オオハシ

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

YG-001:ツインドライブ型レオメータ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

汎用樹脂であるポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)の耐熱性などを向上させるため、分子鎖どうしの共有結合による橋架け反応が施される。これらを用いた製品の処分において、架橋高分子は可塑性有しないためリサイクルが出来ず、これまで焼却あるいは埋め立て処分されていた。今日、SDGsやESGの観点から使用後のリサイクルが望まれている。ここでは、可塑性を付与するため脱架橋処理時に添加剤を導入し、どのような種類がPE、PPの脱架橋に有効か評価を実施する。

実験 / Experimental

さまざまな可塑化助剤を添加し、高せん断混練機にて脱架橋処理したPE、PPペレットを用いた。各サンプルを、200℃、約10MPaで熱プレスを行い、厚さ1mmのシート状サンプルを作製した。粘弾性測定はすべて200℃、 窒素雰囲気下、線形範囲のひずみで行った。伸長粘度は一定ひずみ速度で伸長を行い、ひずみ速度は0.1、0.3、1/sとした。

結果と考察 / Results and Discussion

可塑化助剤AとBを添加した脱架橋PEは、高温溶媒で抽出されるゲル分率がほぼ同じであったが、架橋剤Aは貯蔵弾性率が低周波数側で1/5以下に減少し、またその周波数依存性もやや大きくなっており、可塑化が進んでいることが分かる。この傾向はメルトフローレートと一致している。可塑化助剤Aでは、貯蔵弾性率と損失弾性率がほぼ一致し、可塑化助剤Bを用いた系では貯蔵弾性率の方が大きくより弾性的であり、架橋網目がより多く残っていると言える。伸長流動下では、可塑化助剤Aを用いた方が線形粘度は低下する一方、大変形下でやや非線形性が強くなっている。脱架橋処理されえたPPでは、貯蔵弾性率と損失弾性率がほぼ一致するところまで可塑化されており、伸長粘度についてはかなり強いひずみ硬化性を示した。これは長鎖分岐PPに近い性質であり、可塑化がより進んでいると考えられる。また、添加剤を用いた方がややひずみ硬化性が強くなっている。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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