利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.09】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22GA0058

利用課題名 / Title

樹脂フィルム上の表面処理

利用した実施機関 / Support Institute

香川大学 / Kagawa Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ・露光・描画装置,成膜・膜堆積,膜加工・エッチング,表面処理,形状・形態観察


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

水野  綾介

所属名 / Affiliation

株式会社小松精機工作所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

森安駿太

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

GA-002:マスクレス露光装置
GA-004:デュアルイオンビ-ムスパッタ装置
GA-005:触針式表面形状測定器
GA-009:デジタルマイクロスコープ
GA-011:ウェハプローバ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

フィルムデバイスを形成する基材のことを一般的にはベースフィルムと呼び、それらの材料系としてはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PI(ポリイミド)等の多くの樹脂フィルムがある。厚さが数十〜数百 μmと非常に薄くて軽く、更にSiやガラス基板と異なり、柔軟性があって簡単に曲げることができ、耐熱性、耐薬品性等も備えている。
本研究では、樹脂フィルムの特徴を活かして、種々の樹脂フィルム上への電極パタ-ンの形成等を行ってきた(F21-GA-0058)。今年度は、上記に加え、樹脂表面の機能性に関する検討の一貫として、酸素プラズマを用いた表面処理を行った。

実験 / Experimental

【利用した主な装置】
・マスクレス露光装置(大日本科研製、MX1204)
・酸化拡散炉 (DSI社製、VESTA-2100)
・デュアルイオンビームスパッタ装置(ハシノテック社製、 10W-IBS)
・シリコン深掘エッチング装置(SPPテクノロジーズ社製、MUC-21 ASE Pegasus)
・触針式表面形状測定器(ULVAC社製、Dektak8 )
・走査電子顕微鏡群(EDS付き)・イオンコータ(JEOL社製、JSM-6060-EDS )
・デジタルマイクロスコ-プ(ハイロックス社製、KH-7700)
・ウエハプローバー・アナライザ(カール・ズース社 PM5 他)

【実験方法】
本研究で、まず、デュアルイオンビームスパッタ装置を用いて、電極材料となる金属薄膜(Au/Cr)を樹脂フィルム基板上に堆積した。更に、マスクレス露光装置を用いて、電極/配線構造の基となるレジスト膜のパターン形成を行った。続いて、ウェットエッチングにより、不要な金属膜の部分を除去し、電極構造・配線構造を作製した。その後、電極以外の配線上にポリイミドやSu-8の樹脂材料を塗布し、最後に最上層の樹脂表面に対し、酸素プラズマを用いて、親水化処理を施した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1は、酸素プラズマ処理のあり/なしの場合のポリイミド表面の濡れ性について、光学顕微鏡を用いて、その接触角を観察した結果である。表面処理を施すと、親水性官能基の付与((-C=O,-COOH)や表面の微小粗化(平均粗さRa:約10 nm→約20 nm)等によって、濡れ性が大幅に改善(接触角: 約73 deg→約13 deg)できることを確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Wettability differences due to different surface treatment conditions


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・共同研究者:下川房男 香川大学創造工学部 教授


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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