【公開日：2023.08.01】【最終更新日：2023.05.26】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1063

利用課題名 / Title

微小空間におけるタンパク質のダイナミクス解析

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）その他/Others（副 / Sub）-

キーワード / Keywords

リソグラフィ・露光・描画装置,微小空間,顕微分光法, 過渡回折格子法, 閉じ込め効果,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

中曽根 祐介

所属名 / Affiliation

京都大学大学院理学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

西谷公佑

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-105：両面マスクアライナー
KT-107：厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-210：ドライエッチング装置
KT-219：ダイシングソー
KT-209：磁気中性線放電ドライエッチング装置

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

タンパク質を始めとする生体分子は細胞やオルガネラという微小空間で機能する。このような環境では閉じ込め効果が働き、拡散速度の増加や局在化の促進など、バルク中と異なる挙動を示すことが知られている。その実測を目的として、新規な顕微分光法の開発および、石英微細加工による微小空間の構築を進めた。

実験 / Experimental

TG法では光の干渉縞によって分子を励起し、光反応により生じる周期的な屈折率変調をプローブ光の回折光として検出する（図1）。その空間分解能を高めるために、特殊な非球面レンズを用いた測定系を開発した。これと並行して、微小な空間内での拡散解析を実践するために石英ガラスの微細加工を行った（図2）。設計通りの形状で成型できていることを確認し（直径5 ~ 50 μm）、その深度は6 μmと見積もられた。ここにサンプルを封入し、内部での反応解析を実施した。

結果と考察 / Results and Discussion

上記の微小空間からの信号が微弱であったため、TG測定の感度を高めるためにサンプルを2枚のレンズで挟むという方式を取った（図3）。これにより光の発散が抑えられ、また信号光のみをピンホールに通すことでノイズを極限まで抑えることができた。その結果、S/N比が100倍近く改善し、微小空間からの信号検出が可能となった。現在は、微小空間内でのタンパク質の拡散や反応に対する影響（閉じ込め効果）の解析を進めている。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

図１　TG法の原理図

図２　石英微細加工の画像。(i),(iii)はそれぞれ円形・正方形の微細加工。(ii),(iv)は拡大図（直径20μm）

図３　光学系の改良の模式図と実際のセットアップ写真

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件