利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.26】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1048

利用課題名 / Title

生体分子、細胞、組織操作のためのマイクロ・ナノデバイス開発生体分子、細胞、組織操作のためのマイクロ・ナノデバイス開発

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

バイオ&ライフサイエンス,オンチップ尿細管,リソグラフィ/Lithography,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

藤本 和也

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

亀田良一,久保亜樹,森分真由美

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

河野恵子

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-105:両面マスクアライナー


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

スフェロイドやオルガノイド等の三次元組織の培養における課題として、血管の欠如により長期培養が困難である点、構造が未熟である点などがある。そこで、本研究では、マイクロ流体デバイス内に灌流可能な「血管床」を構築した。さらに、その上で三次元組織として希少がんである胞巣状軟部肉腫のスフェロイド培養と灌流を実証した。

実験 / Experimental

Si基板上にネガ型フォトレジストをスピンコートした。次に、両面マスクアライナ露光装置を用い、5本のマイクロ流路を有するパターンを転写し、現像をおこなった。それを鋳型とし、PDMSとガラスからなるデバイスを作製した。フィブリンとコラーゲンからなるゲルにGFP発現ヒト臍帯静脈内皮細胞 (GFP-HUVECs)、またはヒト肺線維芽細胞 (hLFs) を懸濁し、GFP-HUVECsをチャネル3に、hLFsをチャネル1、5に導入した。培地をチャネル2、4に導入し、1週間培養することで血管床を構築した。その後、RFP発現したHUVECs (RFP-HUVECs)、hLFs、及び胞巣状軟部肉腫の細胞からなる腫瘍スフェロイドを血管床上に導入し、培養を続けた (Fig. 1a)。

結果と考察 / Results and Discussion

腫瘍スフェロイド導入5日目、共焦点顕微鏡を用い観察したところ、スフェロイド由来のRFP-HUVECsと血管床由来のGFP-HUVECsの両者で構成された血管を確認した (Fig. 1b)。また,血管床から蛍光色素を導入したところ、RFP-HUVECsからなるスフェロイド側の血管の中に蛍光色素が流入する様子を確認した (Fig. 1c)。以上より、スフェロイドと血管床が接続し、培地が血管床を通じてスフェロイド内に流入していることを確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 (a) Conceptual experimental system, (b) fluorescent image of spheroid co-culture (the dotted line shows the shape of the blood vessel.), (c) fluorescent image of blood vessels in spheroids after introduction of fluorescent dye (fluorescent dye is present in the blood vessels (white arrow).


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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