【公開日：2023.08.01】【最終更新日：2023.05.26】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1271
利用課題名 / Title
X線1分子計測法で利用可能なサイズ制御されたナノ粒子の作製
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
蛋白質,分子内部構造変化,金ナノ粒子,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB,ナノ粒子/ Nanoparticles
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
清水 啓史
所属名 / Affiliation
福井大学 医学部医学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
江崎裕子
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）,技術代行/Technology Substitution
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-101：高速高精度電子ビーム描画装置
KT-301：超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
KT-237：赤外線ランプ加熱装置
KT-234：深堀りドライエッチング装置（１）
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
X線1分子計測法は金属ナノ結晶を観測プローブとし、放射光白色X線を観測光として蛋白質の分子内構造変化を動画計測する観測法である。本研究では、観測プローブとして利用できる金ナノ結晶をサイズ制御して作製し、応用の可能性について検討した。
実験 / Experimental
電子線蒸着装置を用いて金薄膜を製膜した基板上に塗布したフォトレジストを高速電子線描画装置パターンニングし、ドライエッチングすることにより、金薄膜のナノスケールでのパターンニングを実現した。また、新たに導入されたランプアニール装置でアニールし、SEMでパターンを観察しながらパターンが崩れないアニール条件を検討した。
結果と考察 / Results and Discussion
基板上に金薄膜蒸着を行い、作製した金薄膜に直接描画し基板上でナノパターンニングを実現した。アイランド状にパターンニングされた金薄膜をランプアニールし、アニーリング条件をSEMで検討した。Fig.1-Aにパターニング後、Fig.1-Bにランプアニール後の金薄膜のSEM像を示す。
その結果、パターンが崩れないアニール条件を見出した。アイランド状に形成した金ナノ粒子の結晶性の評価を別途、放射光施設にて行った。X線1分子動態計測法では、観測プローブのサイズが蛋白質の分子内運動の計測結果にどのような影響を及ぼすか、その評価が重要である。本研究の成果によって観測プローブである金ナノ結晶のサイズと、蛋白質の運動の相関を解析することが可能であることを示す重要な成果となった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Island patterning of gold thin filmA. A SEM image for the patterned gold thin film. B. A SEM image of the gold-island pattern after lamp anneal.
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) 清水啓史 「1分子動態・構造解析による新しい K ＋ チャネルゲーティングモデルの提案」生理研研究会(online, 2022年9月)
- 清水啓史, 髙﨑寛子, 平井義和, 安永卓夫 「低温電子顕微鏡構造解析とX線1分子動態計測に基づくK+ チャネルの新しいゲーティングモデル」第100回 日本生理学会（京都, 2023年３月）
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件