利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.22】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1270

利用課題名 / Title

脂質膜リポソーム上プリオン様タンパク質の動態変化

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

脂質二分子膜,カンチレバーセンサ,ワイヤボンディング,バイオ集積チップ,成形/Molding


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

野田 実

所属名 / Affiliation

京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

高橋 悠矢

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-223:ウェッジワイヤボンダ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

前回から引き続き、我々は脳細胞モデル膜として脂質二分子膜からなるリポソームを用いたカンチレバーセ ンサにより、同表面でのαシヌクレインの凝集化を検出しており、この現象の経時特性を検出する上記カンチレバーセンサの高度化の一環として、同センサのアレ イ化を進めてきている。4x4アレイ中の各セルでのカンチレバーセンサへの配線接続のため、取 出し電極パッド数がかなり多く京大ナノハブの専用ワイヤボンディング装置を用いて、Auワイ ヤボンディングを行ってきており、各セルからの電気信号は正常に得られてきた。

実験 / Experimental

普通の集積回路レベルの電極パッドからのAu配線取出しとその電気接続が正常に確認できたために、目的とするαシヌクレイン溶液をカンチレバーアレイセンサ上に形成したマイクロ流路を経由して供給し、同検出が正常にできるかどうかを実験、測定した。構成した測定系を図1に示す。その結果の一例として、あるカンチレバーセンサセルに生理食塩水となるPBSを供給して測定し、その後に同PBSにαシヌクレインを添加して測定した。図2に同カンチレバーセンサ出力の経時特性を示す。本結果から、αシヌクレインを添加した後に、明瞭にαシヌクレインによる出力信号の立ち上がりの増加が見られ、経時的に凝集化の後に線維伸長段階に移行していくという現象が観察された。

結果と考察 / Results and Discussion

上記の結果は、従前に単体構成のカンチレバーセンサで十分確認されている現象、特性と一致しており、今回のAuワイヤボンディングを伴うバイオ集積チップ上でも正常に確認された。このことより、今回のAuワイヤボンディングプロセスを用いたバイオ集積チップ作製プロセスは、さらに高度化を狙った同バイオ集積チップ用プロセスとしても十分に利用できると考えられる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 構成したカンチレバーアレイセンサ測定系



図2 セル内カンチレバーセンサ出力


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. (1) Y. Takahashi, K. Kamitani, C. F. Werner, M. Sohgawa, and Minoru Noda, W149.f, MicroTAS2022, October 23-27
  2. Y. Takahashi, K. Kamitani, R. Mitobe, T. Hasegawa, C. F. Werner, M. Sohgawa, and Minoru Noda, P-14, IMFEDK2022, Kyoto, Japan, November 28-30
  3. 高橋 悠矢, 紙谷 虎太郎, Werner Carl Frederik,  寒川 雅之, 野田 実, 22p-A105-6, 第83回応用物理学会秋季学術講演会, 東北大学仙台市, 9月20日–23日 (2022)
  4. 高橋 悠矢, 紙谷 虎太郎, 水戸部 龍介, 長谷川 拓海, Werner Carl Frederik,  寒川 雅之, 野田 実, 16P2-P-54, 第39回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム, 徳島市, 11月14日〜16日 (2022).
  5. 高橋 悠矢, 紙谷 虎太郎, 水戸部 龍介, 長谷川 拓海, Werner Carl Frederik,  寒川 雅之, 野田 実, 17a-E102-10, 第70回応用物理学会春季学術講演会. 上智大学 千代田区, 3月15日-18日 (2023)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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