利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1202

利用課題名 / Title

準安定相酸化ガリウムの速度論的安定化に向けた研究

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

化合物半導体, 酸化物, 光露光,リソグラフィ/Lithography,高品質プロセス材料/ High quality process materials,パワーエレクトロニクス/ Power electronics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

深津 晋

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

神野 莉衣奈

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-505:レーザー直接描画装置 DWL66+2018


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

酸化ガリウム (Ga2O3) は約5 eVのバンドギャップを持つ超ワイドバンドギャップ半導体の一つであり、パワーデバイスや深紫外領域の光デバイスの材料として近年注目を集めている。Ga2O3は5つの異なる結晶多型を有し、熱的に最安定相であるβ相を中心に研究が進められている。一方で、α相は準安定相であるが、Al2O3やIn2O3との混晶により3.4~8.8 eVの広範囲でのバンドギャップ変調が可能でありヘテロ構造デバイスへの応用が期待できる。α相は大気圧雰囲気下において、600℃付近でβ相へ構造変化し高温プロセスへの耐性が低いことが課題の一つである。本研究では、準安定相α-Ga2O3の熱安定性の向上を目的として、サファイア基板上への選択成長による速度論的熱的安定性の制御に関する研究を行った。

実験 / Experimental

リソグラフィを用いてC面サファイア基板上にSiO2のマスクパターンを形成した。パターン基板上にミストCVD法でα-Ga2O3を選択成長し、その場高温ラマン測定および顕微観察により構造変化の様子を調べた。

結果と考察 / Results and Discussion

ARIMでは現在レーザー描画の条件出しを行っているが、これまでに研究で以下の結果が得られた。
選択成長しない場合は高温において安定相の核が薄膜全体に成長する。一方で、ドット状のマスクパターン上に選択成長することで安定相の成長の伝搬がブロックされ、安定核が形成されていないメサでは1100℃でもα-Ga2O3が安定であることが分かった。今後マスクパターンの構造を変化させα-Ga2O3の構造相転移の様子を調べることで、構造の制御による準安定相の速度論的熱安定性の向上すると期待できる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・科研費 22K14286 若手研究 「異方的圧縮応力の印加による準安定酸化物の高温での反応速度論的安定性の制御」
・他の機関の利用:岡山大学惑星物質研究所 共同利用研究


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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