利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2024.07.05】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22OS1015

利用課題名 / Title

誘電体メタサーフェスによる完全吸収体

利用した実施機関 / Support Institute

大阪大学 / Osaka Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed

キーワード / Keywords

スパッタリング/Sputtering,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

高原  淳一

所属名 / Affiliation

大阪大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

OS-103:超高精細電子ビームリソグラフィー装置
OS-115:RFスパッタ成膜装置(絶縁体成膜用)
OS-117:EB蒸着装置
OS-124:位相変調型分光エリプソメーター


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

シリコンを用いた誘電体ミー共振器の周期アレイを用いて縮退臨界結合の原理に基づく完全吸収体を実現する。

実験 / Experimental

シリコンを用いた2種類(可視域および赤外域用)の誘電体ミー共振器を作製した。可視域の完全吸収体は、SOQ(Silicon On Insulator)基板を用いて電子ビーム露光およびドライエッチングにより単結晶シリコンの誘電体メタサーフェスを作製した。また、赤外域の完全吸収体は、CaF2基板上にシリコン薄膜をスパッタリング成膜し、電子ビーム露光およびドライエッチングによりアモルファスシリコンの誘電体メタサーフェスを作製した。

結果と考察 / Results and Discussion

作製した誘電体メタサーフェスの顕微分光の結果から電気双極子モードと磁気双極子モードの縮退状態が観測され、ホイヘンス・メタサーフェスが形成されることを確認した。可視域では顕微分光の結果、波長561nmにおいて吸収率80%を達成し可視域の完全吸収体を実現したといえる。また、赤外域では顕微FT-IR分光の結果、波長8ミクロンにおいて反射率8.52%を達成し中赤外域のホイヘンス・メタサーフェスであることを確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Kentaro Nishida, All-optical scattering control in an all-dielectric quasi-perfect absorbing Huygens’ metasurface, Nanophotonics, 12, 139-146(2022).
    DOI: https://doi.org/10.1515/nanoph-2022-0597
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 森本拓実、増田圭吾、武田英治、高原淳一:「シリコンミー共振器を用いた中赤外誘電体ホイヘンスメタサーフェス」、第70回応用物理学会春季学術講演会 17p-A305-3, 2023年3月17日.(口頭発表)
  2. 笹井 康熙、Rongyang Xu、高原淳一:「準完全吸収体メタサーフェスにおける巨大な非線形性」、2022年7月 LQE/LSJ合同琵琶湖研究会、P-(2)、レーザ・量子エレクトロニクス研専/レーザー学会共催 2022年7月21日(琵琶湖コンファレンスセンター)(ポスター).【Best Student Poster Award(ツルギフォトニクス財団賞)】
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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