利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.14】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NM0136

利用課題名 / Title

マイクロビア用無電解銅めっき被膜の評価

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

赤外・可視・紫外分光/Infrared and UV and visible light spectroscopy,3D積層技術/ 3D lamination technology,異種材料接着・接合技術/ Dissimilar material adhesion/bonding technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

西嶋 雅彦

所属名 / Affiliation

大阪大学産業科学研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

菅沼克昭,謝明君,張政

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-206:酸素窒素水素分析装置、炭素硫黄分析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体実装に使われているプリント配線板には、層間接続のためにビアやスルーホールが用いられるが、実装時や製品使用時のストレスに耐える必要がある事から、高信頼性の接続を十分確保することが求められている。特に電子機器等の小型・高性能化は加速度的に進み、半導体パッケージも高密度化される事から、層間接続するマイクロビアではビア径が 10 μm 以下になる。ビアの微小化により、内層銅とめっき層との接合面積も減少する事から、特にビア底部における接続信頼性の確保が課題となる。ビア底部は内層銅上にシード形成のための無電解銅めっき、導体形成のための電気銅めっきの順で銅皮膜が積層される。この無電解銅めっき層は化学反応で形成され不純物やガス成分も多い事から本層の品質を評価する事は非常に重要である。

実験 / Experimental

  銅めっき被膜について、酸素窒素水素分析装置及び炭素硫黄分析装置による元素組成分析を行う。
1.分析試料  試料名
  (1)電解めっき銅被膜(Sub)
  (2)無電解めっき銅被膜 1(electroless-A:従来プロセス)
  (3)無電解めっき銅被膜 2(electroless-B:新開発プロセス)
2.装置
  (1) 酸素窒素水素分析装置 ONH836:LECO ジャパン合同会社製
  (2) 炭素硫黄分析装置   CS844:LECO ジャパン合同会社製

結果と考察 / Results and Discussion

本実験のガス分析によって得られた各銅めっき被膜(1) Sub, (2) electroless-A, (3) electroless-Bについて溶存している
酸素( O), 炭素(C) 及び 硫黄(S )の含有率をそれぞれ以下に示した。

 酸素(O) (1) 0.005   mass%, (2) 0.028 mass%, (3) 0.280 mass%
 炭素(C)   (1) 0.0073 mass%, (2) 0.025 mass%, (3) 0.033 mass%
 硫黄(S)   (1)~(3)< 0.005 mass%

 硫黄(S)については装置の測定限界以下の含有量である事から薄膜間の差および量はわからいが、硫酸銅薬液によるめっきであるにも関わらず硫黄(S)の混入量は少ない事が確認された。酸素(O)については今回、electroless-B膜はサブミクロンの前後薄片膜である事もあるのか、膜形成洗浄時すみやかに酸化されてしまっており、表面に参加薄膜が形成され変色している事から含有率が大きく出ている。実質的にはelectroless-Aと同程度の酸素含有量と思われる。炭素(C)については、無電解めっきにおける反応では多種の有機化学薬液を用いた化学反応のみの膜形成である事からこれら有機薬液成分が混入するため、電解めっき膜に比較して5倍ほど含有量が多い事が確認された。どのような形、量にせよ混入成分は薄膜の品質を低下させる事は間違いなくこの他、ガス成分や他微量金属元素等についても引き続き評価を続けていく。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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