利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.27】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NM0055

利用課題名 / Title

自動車排出粒子の形状分析技術の構築

利用した実施機関 / Support Institute

物質・材料研究機構 / NIMS

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

電子顕微鏡/Electron microscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

福田 圭佑

所属名 / Affiliation

一般財団法人日本自動車研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NM-503:200kV電界放出形透過電子顕微鏡(JEM-2100F1)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 本研究では,自動車由来の微小粒子の粒径と形状の個数分布を同時に測定する技術の構築に向け,電子顕微鏡で取得した画像を機械学習で解析する方法を検討している.画像解析手法を構築する前段階として,特に健康影響に関与する可能性のある,粒径100 nm以下のナノ粒子について,透過電子顕微鏡による観察と分析を実施した.

実験 / Experimental

 シャシダイナモメータを走行中のガソリン乗用車からの排出ガスを希釈し,一部をカスケードインパクターに分取して,インパクタープレート上のTEM用グリッドに排出ガス粒子を捕集した.

結果と考察 / Results and Discussion

 特徴的なナノ粒子について,STEM-EDS分析を実施した.Fig.1に示す房状の粒子からは,CおよびOが検出され,他に特徴的な元素は検出されなかった.房状の形状と検出元素を踏まえると,Fig.1の粒子はスス粒子だと考えられた.
 一方,Fig.2に示す粒子は,短径40 nm,長径370 nmと細長く,ロッド状といえる特徴的な形状であった.STEM-EDSによる分析の結果,スス粒子に特有のCは検出されず,O,Ca,Moが特徴的に検出された.検出された元素から推測すると,ロッド状粒子はオイルの燃焼に起因する粒子だと考えられた.ただし,ロッド状の粒子の割合は全体のごく一部であり,粒子形状の分類と各形状の粒子の含有割合について,画像解析手法を利用して定量的に評価することが今後の課題である.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 房状粒子のSTEM-EDS分析結果



Fig.2 ロッド状粒子のSTEM-EDS分析結果


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

 カスケードインパクターの使用にあたり,一般財団法人日本環境衛生センターの高橋氏のご協力をいただきました.ここに感謝の意を表します.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 福田圭佑,萩野浩之”機械学習を利用した画像解析による自動車由来の粒子形状評価手法の検討”自動車技術会2022年秋季大会学術講演会(大阪)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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