【公開日：2023.07.31】【最終更新日：2023.05.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1182

利用課題名 / Title

表面弾性波による微量液滴撹拌技術とバイオエレクトロニクスの融合プロジェクト

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed（副 / Sub）-

キーワード / Keywords

スパッタリング/Sputtering,MEMSデバイス/ MEMS device

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

坂元 博昭

所属名 / Affiliation

福井大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-505：レーザー直接描画装置 DWL66+2018
UT-906：ブレードダイサー
UT-804：UVオゾンクリーナー
UT-701：川崎ブランチスパッタリング装置

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

PCR検査では、検体から標的のRNAを抽出する工程と、PCRによって標的物を増幅・検出、という大きく分けて二つの工程に分かれている。選択的にかつ簡便に抽出する方法として磁気粒子を用いた核酸捕捉技術が開発されている。しかし、磁気粒子表面に夾雑物が物理吸着する懸念が考えられる。我々の研究グループではDNAプローブに光架橋性人工核酸を導入することで、夾雑物の洗浄による除去を可能とした光架橋性人工核酸プローブ修飾磁気粒子(PPMPs : photocrosslinkable probe-modified magnetic particles)を開発した。しかし、磁気粒子表面に固定化された光架橋性人工核酸を有したプローブと標的核酸との光架橋反応の効率が低いことが課題であった。そこで、本研究では弾性表面波（SAW : Surface Acoustic Wave）デバイスを用いた溶液撹拌技術に着目した。本研究ではPPMPsの光架橋反応の効率を、SAWを用いた撹拌により向上させることを目的とする。

実験 / Experimental

レーザ直接描画により微細電極形状パターンのガラスマスクを作製した。次にフォトリソグラフィにより、圧電基板上に微細電極形状のパターニングを行った。その後スパッタリングにより金属膜を成膜し、リフトオフにより電極形状を得た。最後にダイシングにより個片化して、デバイス評価実験を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

光照射中にSAWを発生させることで、光架橋反応の効率に影響があるのか検討した。光照射中にSAWによる撹拌を行ったサンプルと、光照射のみを行ったサンプルを作製した。電気泳動の結果、SAWによる撹拌を発生させたサンプルの方がバンドの色が濃くなった。また、リアルタイムPCRの結果を見てみると、SAWにより撹拌することでRNA回収量が12.9倍となった。このことから、SAWによる撹拌によって、光架橋反応の効率がよくなったことが示唆された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件