【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.25】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT1174
利用課題名 / Title
レジスト材料の評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
電子線描画(EB)、電子線用レジスト、近接効果補正,EB,高品質プロセス材料
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
永﨑 秀雄
所属名 / Affiliation
富士フイルム株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
高橋 孝太郎,吉野 文博,本山 寛大,竹田 和生
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-508:電子線描画用近接効果補正ソフト
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本課題を通じ、半導体製造に用いられる電子線(EB)に感光する化学増幅型レジスト材料(以下、レジストと略す)に対して電子線描画用近接効果補正ソフトを用いることによるパターン均一性の評価結果を報告する。EB描画はArFやKrFなどの光学露光に比べ、電子線の基板反射(後方散乱)影響距離が大きいことが知られている。そのため、大面積に描画パターンを繰返し描画すると、描画面積の中心部と外周部で後方散乱の影響が変化しパターン形状が変わってしまう。電子線描画用近接効果補正ソフトは、この後方散乱の影響を考慮して描画位置に合わせ、パターンごとに電子線描画エネルギーに適切な補正をかけることができ、描画面積内の外周部と中心部におけるパターン形状を均一にすることが可能である。今回は電子線近接効果補正の有無による、パターンの均一性の評価を行った。
実験 / Experimental
<パターン準備>まず、パターン均一性評価用のCAD-Aを準備した(Fig.1-1)。次にCAD-Aに対して、電子線描画用近接効果補正ソフト(設備ID:UT-508)を用いて、照射エネルギーに補正を適用したCAD-Bを準備した(Fig.1-2)。
<サンプル作製>富士フイルム株式会社(以下、弊社と略す)において、密着補助能を有する下地膜上に更にEBに感光するレジスト材料を膜厚90nmで塗布した6インチウエハー基板を準備した。次に、東京大学所有の超高速大面積電子線描画装置(設備ID:UT-503)を用いて、適切に調整したEB照射量で、CAD-AとCAD-Bを同一ウエハー上に描画した。描画後基板を所定条件で加熱ベークした後、弊社に持ち帰り2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間現像し、純水洗浄、回転乾燥により、レジストパターン付き基板を得た。
<サンプル評価>得られた基板のパターンを弊社走査型電子顕微鏡にて観察し、CAD-A、CAD-Bのそれぞれ中心部と四隅のパターン画像を取得し、画像を目視比較した。
結果と考察 / Results and Discussion
<結果と考察> 補正をかけていないCAD-AのSEM像は、中心部に比べて4隅のSEM像は、後方散乱影響が少ないため、パターンが小さく・形状に乱れがある。一方、補正をかけたCAD-BのSEM像は、中心部と4隅に置いてパターンサイズ・形状が同じであった(Fig,2)。 以上の結果より、電子線描画用近接近接効果補正ソフトを用いることで、描画領域の中心部と周辺部にてパターン均一性が改善されることを確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 CAD pattern
Fig.2 SEM-image
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
評価にあたり、ご支援頂いた東京大学ARIM関係者の皆様(特に藤原様)に深く感謝する。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件