利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1156

利用課題名 / Title

高速気流測定用薄膜シートセンサーの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

空気流センサ,リソグラフィ/Lithography,スパッタリング/Sputtering,EB,IoTセンサ/ IoT sensor


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

元祐 昌廣

所属名 / Affiliation

東京理科大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

村上 晃一,白石 大貴,,大村 尚登,,水見 俊介,,大谷 好子,,柴田 貴範,市川 賀康

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-500:高速大面積電子線描画装置
UT-506:枚葉式ZEP520自動現像装置
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)
UT-501:卓上アッシング装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

壁近傍の空気流を計測するため、極薄シートセンサーを開発した。特徴として、フレキシブルかつ高速な流れにも対応可能であり、壁面近傍の流速と流れの向きを同時に測定することができる。

実験 / Experimental

厚さ25μmのポリイミドフィルムにリフトオフ用のレジストを塗布し、LL式高密度汎用スパッタリング装置(CFS-4EP-LL)を用いて、クロムを10 nm、続いて金を100 nm成膜した。続いて余分なパターンを取り除き、加熱用と温度測定用の抵抗体パターンを製作した。抵抗体は直径1 mmのサイズで、パターン幅は20 μmとした。性能検証の実験として、風洞を用いて、風速30-170 m/sの範囲でヒータ出力と温度差の検出を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig.1に製作した抵抗体パターンの写真を示す。中央がヒータ部で、周囲に温度測定用抵抗が6本あり、対になっている2本の抵抗から、ホイートストーンブリッジ回路を用いてその抵抗差を出力として取り出す構成とした。Fig.2に風洞試験の結果を示す。流れを与えたとき(Flow ON)にヒータ出力が上昇し、風を止めると基準値まで低下する挙動が得られ、繰り返しても同じ値を示し、良好な再現性を示した。また、このヒータ出力の値は代表速度の1/3乗に比例することが確認された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 A picture of fabricated resistance patten



Fig.2 Heater output signal in a wind tunnel test


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Koichi Murakami, Development of a Flexible MEMS Sensor for Subsonic Flow, Micromachines, 13, 1299(2022).
    DOI: 10.3390/mi13081299
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 村上 晃一, 白石 大貴, 大村 尚登, 水見 俊介, 大谷 好子, 柴田 貴範, 市川 賀康, 元祐 昌廣, “壁面せん断応力と風向の同時計測が可能なフレキシブルMEMSセンサの開発” 日本機械学会第100期流体工学部門講演会 (2022/11/12-13, 熊本)
  2. 大村 尚登, 水見 俊介, 大谷 好子, 元祐 昌廣, 村上 晃一, 白石 大貴, 柴田 貴範, “フレキシブルMEMSセンサを用いた圧縮機翼端ケーシング壁面における流れ角計測,” 日本機械学会第100期流体工学部門講演会 (2022/11/12-13, 熊本)
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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