利用報告書 / User's Report

【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1154

利用課題名 / Title

MEMSフローセンサの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

フローセンサ,リソグラフィ/Lithography,MEMSデバイス/ MEMS device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

伊藤 浩

所属名 / Affiliation

東京工業高等専門学校

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

浦野元里

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-500:高速大面積電子線描画装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

TiNマイクロヒータを用いたMEMSフローセンサの開発のための試作用フォトマスクを作製した。試作段階ということで、素子寸法も大きく3cm角となっている。素子はダイヤフラム上に2つのヒータを設置し、加熱しておくことで、流量と方向性を検出できるものである。ヒータ部にTiNマイクロヒータを使うことで、従来より高温動作が可能であり、センサの高感度化、低価格化に期待できる。本センサは、真空プロセスや化学プロセスにおける極微量ガス流量センサへの応用を考えている。

実験 / Experimental

作製したフォトマスクにてフローセンサの作製を試みた。基板にSiO2/SiON層を反応性スパッタリング法で作製し、ダイヤフラムパターンのリソグラフィーを行い、KOH異方性エッチングによりダイヤフラムを形成する。その後、ヒータ部分のTiNのパターニングを行い、反応性スパッタリング法にてTiN膜を作製する。条件としては、500℃で窒素を100%として行う。最後に電極用のパターニングをし、Al電極を形成する。動作確認のため、デバイスを電気炉に入れ、温度を変えながら各部の抵抗値を評価する。

結果と考察 / Results and Discussion

作製実験において、今回設計したダイヤフラム寸法が2mmであったため、KOHのエッチング途中で薄くなったダイヤフラム部が応力に耐えられず破断することが散見された。そこで、設計したフローセンサの動作確認を優先すべく、ダイヤフラムの無い状態でセンサの作製を行った(図1)。作製したフローセンサは熱風の照射に対応して、各部の抵抗値の電圧が変化し、センサとして機能することを確認できた。しかし、まだ試作段階であり、検出精度や安定性の評価はできておらず、今後はダイヤフラム部の設計を含めた改善をしていくことが必要である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 試作したTiNフローセンサのサンプル写真。サイズは横26mmX縦13mm。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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