利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1153

利用課題名 / Title

光集積デバイスの作製と評価

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions

キーワード / Keywords

膜加工・エッチング/Film processing and Etching,スパッタリング/Sputtering,EB,光導波路/ Optical waveguide,ナノフォトニクスデバイス/ Nanophotonics device,フォトニクス/ Photonics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

種村 拓夫

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-605:塩素系ICPエッチング装置
UT-701:川崎ブランチスパッタリング装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

将来の光インターコネクト、センシング、光演算等の応用に向けて、高速変調と並列化が可能な垂直入射型光変調器の必要性が高まっている。今回、シリコンの二重化格子構造を用いた垂直入射型強度変調器を提案し、原理検証用素子の試作と実証に成功した。

実験 / Experimental

提案する素子は、SOQ (silicon on quartz) 基板に櫛歯型のサブ波長高屈折率差格子を形成し、電気光学ポリマーを埋め込んだ構造を持つ。格子に対して電界成分が垂直な光を入射すると、反射スペクトルに共振ピークが生じる。櫛歯型のシリコン電極間に電圧を印加し、ポッケルス効果により共振波長をシフトさせることで強度変調を行う。大きな消光比を得るために、2つの格子の間隔に摂動を加えて単位格子とする二量化格子を用いることで共振器のQ値を精密に制御する。二量化格子におけるQ値の制御性を実証するため、電子線描画装置、ICPエッチング装置、スパッタリング装置などを用いて、摂動度を変化させた異なる素子を作製した。作製した素子は、利用者の研究室内の設備を用いて反射スペクトルを計測した。

結果と考察 / Results and Discussion

反射スペクトルとQ値の測定結果は、有限差分時間領域法による数値計算結果に一致し、摂動度を小さくすると共振波長はほぼ変化せずにQ値のみが向上することを実証した。今後、電気光学ポリマーのポーリングを行うことで、高効率な変調器が得られると期待される。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


二量化高屈折率格子を用いた垂直入射型変調器


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

 本成果は、国立研究開発法人情報通信研究機構の委託研究(03601)の支援を受けた。また、SOQ基板は信越化学工業(株)より提供された。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 相馬豪, 小松憲人, 任淳, 中野義昭, 種村拓夫, “高感度偏光イメージングに向けたメタサーフェス偏光計,” 応用物理学会春期学術講演会(東京), 令和5年3月17日
  2. 宮野広基, 福井太一郎, 相馬豪, 大友明, 種村拓夫, 中野義昭, “二量化高屈折率差格子と電気光学ポリマーを用いた垂直入射光変調器の提案と検証,” 応用物理学会春期学術講演会(東京), 令和5年3月15日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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