利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1147

利用課題名 / Title

トップダウン加工によるナノ流体デバイスの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

ナノ流路,エッチング,スパッタリング/Sputtering,EB,MEMSデバイス/ MEMS device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

嘉副 裕

所属名 / Affiliation

慶應義塾大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

大穂亮介,竹添直之,垣内理那

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-500:高速大面積電子線描画装置
UT-701:川崎ブランチスパッタリング装置
UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)
UT-855:高精細電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

様々な機能を微小空間に集積化するマイクロ流体工学が進展し、近年は100 nmのナノ空間へと展開している。極小空間で試料を微量化して、支配的な表面効果を利用することで、単一細胞が産生する超微量タンパクの分析といった極限分析への応用展開が期待される。本研究では、単一分子レベルの操作と化学プロセシングを可能とするナノ流路での超微小液滴の連続生成を目指し、東京大学武田先端知スーパークリーンルーム及びナノ・マイクロ産学官共同研究施設NANOBICの設備を利用して、液滴生成を可能とするナノ流路を製作した。

実験 / Experimental

クロムを成膜したガラス基板に電子線レジストZEP520A(日本ゼオン)をスピンコートして、電子線描画装置によりナノ流路パターンを描画した。現像によりレジストを除去した後、クロムエッチングによりクロム膜を除去し、ドライエッチングによりナノ流路を加工した。更にフォトリソグラフィとドライエッチングによりマイクロ流路を加工した後、マイクロドリルによりガラス基板に導入孔を加工し、もう1枚の基板と接合してデバイスを作製した。作製したデバイスのナノ流路にフッ素系シラン化剤による疎水修飾を施した。

結果と考察 / Results and Discussion

作製したナノ流路を図1に示す。油相と水相が合流するナノ流路の作製に成功した。油相にフッ素オイル、水相に純水を用いて、空圧ポンプによりナノ流路に送液したところ、安定した液滴生成を確認した。このときの液滴体積は最小900 fLであった。今後、単一分子分析への応用が期待される。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. (a) 作製したナノ流体デバイスとナノ流路、(b) ナノ流路内での超微量液滴生成


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

科研費・挑戦的研究(開拓)「ナノ空間極小液滴操作による1分子化学処理法の開発とサイトカイン1分子分析への応用」


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Ryosuke Ohho, Yutaka Kazoe,
  2. 大穂亮介, 嘉副裕,
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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