利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.17】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1116

利用課題名 / Title

Co(W)膜のCu拡散バリア特性

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

銅配線、バリアメタル、エレクトロマイグレーション,スパッタリング/Sputtering,PVD,高品質プロセス材料/ High quality process materials


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

百瀬 健

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

鄧玉斌

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-711:LL式高密度汎用スパッタリング装置(2019)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体集積回路の微細化進展により,Cu多層配線における実効抵抗上昇に起因する信号遅延(RC delay)や消費電力増大,エレクトロマイグレーション(EM)による信頼性劣化などが課題となっている。上記課題への解決策として,Cu多層配線のライナー層およびバリア層に用いられる従来のTa/TaN二層構造をCo(W)シングルバリア/ライナーへ置き換えることを提案する。本研究では,Co(W)膜のCu拡散バリア特性の評価を行った。

実験 / Experimental

熱酸化膜付きSi基板に堆積したCo(W)膜上に,LL式高密度汎用スパッタリング装置(CFS-4EP-LL)を用いて,Cu膜を堆積し試料を作製した。得られた試料を650-780℃にてアニールし,熱酸化膜およびSi中に拡散したCu濃度を誘導結合プラズマ発光分析法により測定し,Co(W)膜のCu拡散バリア特性を評価した。

結果と考察 / Results and Discussion

図1に各アニール温度におけるCu拡散量とアニール時間の関係を示す。図1で得られたデータに基づき,タイムラグ法を用いて算出したCo(W)膜の拡散係数の温度依存性(アレニウスプロット)を図2に示す。得られた結果は,従来のTaN膜よりも優れたCu拡散バリア性を示しており,Co(W)が次世代半導体集積回路におけるシングルバリア/ライナーとして有望であることが分かった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. 熱酸化膜及びSi中へのCu拡散量とアニール時間の関係



図2. Co(W)膜の拡散係数の温度依存性(アレニウスプロット)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Yubin Deng, Takeshi Momose, Akira Matsuo, Nobuo Yamaguchi, Yukihiro Shimogaki, “Quantitative evaluation of Cu diffusion barrier property of 1-nm-thick PVD-Co(W) films by time-lag method”, Advanced Metallization Conference 2022 31st Asian Session(Tokyo), 令和5年10月13日
  2. 鄧玉斌, 百瀬健, 霜垣幸浩, “Cu diffusion barrier property evaluation of 1-nm-thick PVD-Co(W) films by time-lag method”, 第70回応用物理学会春季講演会(東京), 令和5年3月16日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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