【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.15】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT1112
利用課題名 / Title
ジュール加熱可能なナノスケール幅Auナノシートの作製
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
高効率発熱素子、センサー,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,スパッタリング/Sputtering,ナノシート/ Nanosheet,電極材料/ Electrode material
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
内田 建
所属名 / Affiliation
東京大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
加藤 太朗
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-704:高密度汎用スパッタリング装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
導電材料に高電流密度を印加することによって発生するジュール熱を用いて,金属ナノシートを昇温することを試みた.特に,低消費エネルギーで200℃以上の高温を実現するためには,ナノシートのチャネル幅およびチャネル長さをナノスケールで作製するため,東京大学マテリアル先端リサーチインフラ・データハブ拠点微細加工部門の超高速大面積電子線描画装置を用いてリソグラフィを行った.
実験 / Experimental
Si/SiO2基板上に高密度汎用スパッタリング装置CFS-4ESを用いてTiN/Au: 2/16 nm製膜し,その膜上に電子線ネガレジスト (東京応化工業, OEBR-CAN038) を塗布した後に,超高速大面積電子線描画装置F7000S-VD02を用いてチャネル幅150nm, 長さ750nmのパターンを作製した (ドーズ量: 80μC/cm2).その後,汎用ICPエッチング装置CE-300Iを用いてArエッチングを行い,所望のAuナノシートを作製した.
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1に電子線顕微鏡像を示す.ネガレジストを用いることで,リフトオフではなくエッチングでデバイスを作製できたため,結晶性の高いナノスケールのAuナノシートを作製することに成功した.また,このデバイスは最終的に1 nJ以下で200 ℃に昇温することができ,低消費エネルギーでの昇温を実現することに成功した.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 SEM image of Au nanosheet
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
CREST(JST) 「空間的・時間的に局在化したナノ熱の学理と応用展開」
科研費 「ナノスケール熱配慮設計とオペランド分光に基づく低エネルギー分子認識センサの創製」,「熱の局在化を基軸とした超低エネルギー金属ナノシートガスセンサの創出」
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 加藤太朗,田中貴久,内田建,「Auナノシートを用いた低エネルギー・長寿命な硫化水素センサ」,第83回応用物理学会秋季学術講演会,令和4年9月23日.
- T. Kato, T. Tanaka, H. Miyagishi, J. Terao, K. Uchida, “Study on sub-100-nm-scale measurement of temperature distribution in Joule-heated Au nanosheet gas sensors using self-assembled monolayers as temperature probes”, 7th IEEE Electron Device Technology and Manufacturing (EDTM) Conference 2023, Mar. 9, 2023.
- 加藤太朗,田中貴久,宮岸拓路,寺尾潤,内田建,「自己組織化単分子膜によるAuナノシートの温度分布計測」,第70回応用物理学会春季学術講演会,令和5年3月17日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件