利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1100

利用課題名 / Title

単結晶シリコンによる可視光用可変焦点メタレンズの開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

メタサーフェス、メタレンズ,電子顕微鏡/Electron microscopy,リソグラフィ/Lithography,EB,メタマテリアルメタマテリアル/ Metamaterial


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

岩見 健太郎

所属名 / Affiliation

東京農工大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

中村 宗太郎

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-603:汎用高品位ICPエッチング装置
UT-800:クリーンドラフト潤沢超純水付
UT-855:高精細電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

メタサーフェスの一種である光の波長以下の厚さのレンズとして機能するメタレンズを、Fig. 1のような2枚1組のレンズの相対回転によって焦点の変化を実現する可変焦点レンズに応用して、超薄型の回転型可変焦点メタレンズの製作を目的とした。メタレンズは単結晶シリコンのナノスケールの柱を多数配列して構成されている。その柱の配列パターンを描画し、柱上に削りだすためにARIMの装置を利用した。

実験 / Experimental

利用した主な装置】 超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD2) 汎用ICPエッチング装置(CE-300I) 汎用高品位ICPエッチング装置(NE-550) 高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)【実験方法】 表面に単結晶シリコンをスパッタリング成膜した20 mm角のサファイア基板に対して、シリコン柱配列のパターンを描画した。描画には、超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD2)を利用し、レジスト材としてポジ型の共用EBレジストZEP-520A-7を使用した。F7000S-VD2の内臓ステンシル(CPモード)を使用することで、ナノスケール四角形パターンを短時間で描画することに成功した。現像後、リフトオフプロセスを経たのちに汎用ICPエッチング装置(CE-300I)、または汎用高品位ICPエッチング装置(NE-550)を利用して、シリコン膜のエッチングを行い、柱形状を製作した。最後に、柱形状の観察のために高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)を利用した。
Fig. 1 Overview of rotational varifocal metalens

結果と考察 / Results and Discussion

製作した柱の寸法評価を高精細電子顕微鏡(Regulus 8230)で観察を行った。その結果をFig. 2に示す。ナノスケールの柱が製作できていることを確認できた。しかし製作した寸法を計測したところ、寸法との誤差が確認されたため、今後は超高速大面積電子線描画装置(F7000S-VD02)を用いて描画する際に、寸法誤差を考慮して描画することで所望の寸法の柱の製作を目指す。
 Fig. 2 SEM image of a fabricated metasurface

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Overview of rotational varifocal metalens



Fig. 2 SEM image of a fabricated metasurface


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

超高速大面積電子線描画装置,ドライエッチング装置,電子顕微鏡の利用にあたって細やかにサポートしてくださったARIMスタッフの方々に深く感謝申し上げます。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Sotaro Nakamura, Chikara Ogawa, Takumi Aso, Satoshi Ikezawa, and Kentaro Iwami, “Improvement of focusing performance in a rotating varifocal Moiré metalens at visible wavelengths”, OL30-B3, The 13th Asia-Pacific Conference on Near-Field Optics (APNFO13), Sapporo, Japan, 30/7/2022.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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