利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.27】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1087

利用課題名 / Title

ランダム性を付与した透過型回折格子の作製・観察

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,スパッタリング/Sputtering,リソグラフィ/Lithography,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,電子顕微鏡/Electron microscopy,光導波路/ Optical waveguide,MEMSデバイス/ MEMS device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

小野村 優作

所属名 / Affiliation

早稲田大学先進理工学部青木研究室

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

内嶋康就,山本健太郎,島田大地

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-506:枚葉式ZEP520自動現像装置
UT-509:枚葉式自動リフトオフ装置
UT-608:汎用NLDエッチング装置
UT-700:4インチ高真空EB蒸着装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ファイバーブラッググレーティング(FBG)とは、光ファイバー中に誘起された周期的な屈折率変調構造のことを指し、その周期に応じた特定の波長の光を反射する性質を持つ。FBGの周期に変化を加える(チャープさせる)ことで、広帯域に反射帯域を持つFBGを作製することができる。FBGは、歪センサなどのセンサや、波長フィルター、光源用の外部共振器ミラーなどに応用されている。 FBGは一般的に透過型回折格子を用い、深紫外光の干渉縞を光ファイバーに照射することによって作製される。したがって、FBGの反射特性は、透過型回折格子の周期によって制御することができる。チャープFBGの周期にランダム性を加えることで、広帯域にわたり反射スペクトルの振動を抑えたFBGを作製できることが期待できる。そこで本研究では、ランダム性を加えた透過型回折格子の作製を、電子線リソグラフィならびにエッチング技術などを用いて行った。

実験 / Experimental

厚さ525µmの4インチの合成石英基板上にレジストZEP520-7Aを塗布し、EB描画装置(F7000S-VD02)でパターンを描画する。自動現像装置(ADE-3000S)にて現像後、真空蒸着装置(NSP2)を使用して描画パターンを厚さ100nmのCr膜に置換し、自動リフトオフ装置(LOA34-805-09)にてリフトオフを行う。パターンをCr膜に転写した状態でNLDエッチング装置(NLD-5700Si)にてエッチングを行う。エッチングの深さは425nmを目標とするため、エッチング時間は56秒とした。NLDエッチング後、残っているCrを除去し、基板上に位相マスクのパターンを形成が完了する。電子線顕微鏡(Regulus8230)を用いて形成したパターンの表面の様子を確認した。

結果と考察 / Results and Discussion

FBGにて通信波長帯にわたり振動を抑えた反射特性を持つように透過型回折格子を設計した。この透過型回折格子の2ヵ所(位置A・位置B)におけるSEMでの表面観察結果を図1,2に、その解析結果を表1に示す。  

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 位置Aでの観察結果



図2 位置Bでの観察結果



表1 各位置での格子定数とduty比


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

【参考文献】 [1] Tosi, D. Review of Chirped Fiber Bragg Grating (CFBG) Fiber-Optic Sensors and Their Applications. Sensors 2018, 18, 2147.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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